日本は水資源に恵まれているのか?
前回の水のお話の資料編として、一昨年分ですが よろしかったら。
↓
「日本の農業は世界への農産物輸出を大量に増やせる」という説がありま
す。その説の裏づけになっているのが、「日本は水資源に恵まれているか
ら」ということらしいのです。
そこで水の日の本日8月1日。日本はほんとうに水資源に恵まれているの
かを検証してみました。
ということて、さっそくに数字を使って日本の水資源を、簡単にみていく
ことにいたしましょう。
わが国の年間の降水量は、平均で約六千四百億立方メートルです。そのう
ち約36パーセントは蒸発し、残りの約四千一百億立方メートルが利用可
能な水の量で、実際に使われている水の量は2006年の取水量ベースで
そのうちの八百三十一億立方メートル〔ここですでに降水量の12パーセ
ント〕となっています。
使用されていない水が多いように思えてしまいますが、それらの水の一部
は地下へ、そしてそのほかの大部分の水は海へ流出していきます〔日本は
山国であり、その急峻な地形が影響しているため〕。
そこで実際に使用されている八百三十一億立方メートルの水の内訳です。
用途別の使用状況〔2006年〕では、農業用水が使用される水全体の
66パーセントにあたる約五百四十七億立方メートル、生活用水が19パ
ーセントにあたる約百五十七億立方メートル、工業用水が15パーセント
にあたる約百二十六億立方メートルとなります。
農業生産のために必要な水の量が、いかに大量に必要であるかがわかる
数字ではありませんか。
現在の日本は、もちろん食料輸入国です。食料輸入国であればこそ、この
約五百四十七億立方メートルの農業用水だけで事足りているという現実を
認識すべきだと思います。そこで結論ですが、
日本には大量に輸出するための農産物を生産する水資源はない・・・
これが、農業の生産現場にいるものとしてのいち意見です。
ちなみに輸入されるものの生産に必要とされる水の量についてもお知らせ
しておきましょう。いったいどれくらいの外国の水が使用されているのか。
国土交通省の資料によれば・・・
コメ・麦・豆・肉類に綿製品などだけでも約四百四十億立方メートルにな
るといわれています。
[主な輸入品の生産に必要な水量]
そう、〔いざというときのための〕
日本には農産物を自給できるほどの水資源もない・・・
のです。
残念ながら日本の水の将来は非常に脆弱な状況であるといわざるを得ないと
いうのが実情だとおもいますよ。実際に本年の九州では、水稲作の植え付け
時期の大渇水が、現実の問題となりました。
◎ 必要なときに降らず、不必要なときに大降りするもの・・・それもまた 雨。
「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
前回の水のお話の資料編として、一昨年分ですが よろしかったら。
↓
「日本の農業は世界への農産物輸出を大量に増やせる」という説がありま
す。その説の裏づけになっているのが、「日本は水資源に恵まれているか
ら」ということらしいのです。
そこで水の日の本日8月1日。日本はほんとうに水資源に恵まれているの
かを検証してみました。
ということて、さっそくに数字を使って日本の水資源を、簡単にみていく
ことにいたしましょう。
わが国の年間の降水量は、平均で約六千四百億立方メートルです。そのう
ち約36パーセントは蒸発し、残りの約四千一百億立方メートルが利用可
能な水の量で、実際に使われている水の量は2006年の取水量ベースで
そのうちの八百三十一億立方メートル〔ここですでに降水量の12パーセ
ント〕となっています。
使用されていない水が多いように思えてしまいますが、それらの水の一部
は地下へ、そしてそのほかの大部分の水は海へ流出していきます〔日本は
山国であり、その急峻な地形が影響しているため〕。
そこで実際に使用されている八百三十一億立方メートルの水の内訳です。
用途別の使用状況〔2006年〕では、農業用水が使用される水全体の
66パーセントにあたる約五百四十七億立方メートル、生活用水が19パ
ーセントにあたる約百五十七億立方メートル、工業用水が15パーセント
にあたる約百二十六億立方メートルとなります。
農業生産のために必要な水の量が、いかに大量に必要であるかがわかる
数字ではありませんか。
現在の日本は、もちろん食料輸入国です。食料輸入国であればこそ、この
約五百四十七億立方メートルの農業用水だけで事足りているという現実を
認識すべきだと思います。そこで結論ですが、
日本には大量に輸出するための農産物を生産する水資源はない・・・
これが、農業の生産現場にいるものとしてのいち意見です。
ちなみに輸入されるものの生産に必要とされる水の量についてもお知らせ
しておきましょう。いったいどれくらいの外国の水が使用されているのか。
国土交通省の資料によれば・・・
コメ・麦・豆・肉類に綿製品などだけでも約四百四十億立方メートルにな
るといわれています。
[主な輸入品の生産に必要な水量]
そう、〔いざというときのための〕
日本には農産物を自給できるほどの水資源もない・・・
のです。
残念ながら日本の水の将来は非常に脆弱な状況であるといわざるを得ないと
いうのが実情だとおもいますよ。実際に本年の九州では、水稲作の植え付け
時期の大渇水が、現実の問題となりました。
◎ 必要なときに降らず、不必要なときに大降りするもの・・・それもまた 雨。
「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」