雑草を利用した土づくり。
江戸時代においてのイネ栽培において、病気を媒介するウンカや
ヨコバイの駆除にクジラの油を使用していたというお話をご紹介
しましたが[こちら]、今回はやはりそんな江戸時代の農業におい
ての雑草を利用した土づくりについてのおはなしとなります。
現在の日本のような食料の輸入大国でもなく、また外国から輸入
した農産物による家畜の大量飼育があるわけでもなく[当然ながら
家畜ふん由来のきゅう肥もないわけです]、しかも大型農業機械
もなかった当時の土づくり技術の技術ですから、なかなか興味深
いものがあるんですよね。
というわけで、今回は 江戸時代の農業書である開荒須知に載っ
ている芝草の特効は つぎのように・・・
3月から4月ころにかけて、山林の中とか道端などに繁茂して
いる芝草を、深さ二寸くらいに土ごと剥ぎ取り、積み重ねて山
のようにし、草を刈って上を覆っておく。
こうしておくと芝草は根までみな腐って土のようになるから、
これを耕土の浅いところとか実りのわるいところに入れて耕す。
この方法でつくった芝草は簡単につくることができ、しかも
運搬にあたっては 男二人もいれば 1日に百五十駄くらいは
とれる。
この芝草の草の根にまじっている土は、毎年毎年の雨と太陽に
よって上等の肥えた土となり、さらに草の根の腐ったものが土
と合わさっているものであるので、
この芝草をほどこすと、どんな痩せた土地でもたちまち肥沃な
土質となり、五穀の実りは上等の田畑と同じようになる。
といったものです。もちろん、ここでいう芝草とは、現在の芝生
という意味ではなく、雑草に山野草と考えるべきものだとおもい
ますよ。
この芝草に落ち葉やススキなどから時間をかけて丁寧に作った植
物質の原料によるたい肥を併用していけば、通気性のよい作土が
できあがっていくことでしょうね。以上、今回は 雑草を利用す
るという江戸自時代の土づくりについてのご紹介でした。
ただし。注意する点もひとつ。雑草から作るわけです
から、雑草の種子は残る。クワなどでしょっちゅう作
土の表面を削る作業は どうしても必要になるかと思
います。しかし現代の牛由来の強害雑草[こちら]はな
かったわけですから現在よりは除草は楽だったかも。
「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
江戸時代においてのイネ栽培において、病気を媒介するウンカや
ヨコバイの駆除にクジラの油を使用していたというお話をご紹介
しましたが[こちら]、今回はやはりそんな江戸時代の農業におい
ての雑草を利用した土づくりについてのおはなしとなります。
現在の日本のような食料の輸入大国でもなく、また外国から輸入
した農産物による家畜の大量飼育があるわけでもなく[当然ながら
家畜ふん由来のきゅう肥もないわけです]、しかも大型農業機械
もなかった当時の土づくり技術の技術ですから、なかなか興味深
いものがあるんですよね。
というわけで、今回は 江戸時代の農業書である開荒須知に載っ
ている芝草の特効は つぎのように・・・
3月から4月ころにかけて、山林の中とか道端などに繁茂して
いる芝草を、深さ二寸くらいに土ごと剥ぎ取り、積み重ねて山
のようにし、草を刈って上を覆っておく。
こうしておくと芝草は根までみな腐って土のようになるから、
これを耕土の浅いところとか実りのわるいところに入れて耕す。
この方法でつくった芝草は簡単につくることができ、しかも
運搬にあたっては 男二人もいれば 1日に百五十駄くらいは
とれる。
この芝草の草の根にまじっている土は、毎年毎年の雨と太陽に
よって上等の肥えた土となり、さらに草の根の腐ったものが土
と合わさっているものであるので、
この芝草をほどこすと、どんな痩せた土地でもたちまち肥沃な
土質となり、五穀の実りは上等の田畑と同じようになる。
といったものです。もちろん、ここでいう芝草とは、現在の芝生
という意味ではなく、雑草に山野草と考えるべきものだとおもい
ますよ。
この芝草に落ち葉やススキなどから時間をかけて丁寧に作った植
物質の原料によるたい肥を併用していけば、通気性のよい作土が
できあがっていくことでしょうね。以上、今回は 雑草を利用す
るという江戸自時代の土づくりについてのご紹介でした。
ただし。注意する点もひとつ。雑草から作るわけです
から、雑草の種子は残る。クワなどでしょっちゅう作
土の表面を削る作業は どうしても必要になるかと思
います。しかし現代の牛由来の強害雑草[こちら]はな
かったわけですから現在よりは除草は楽だったかも。
「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」