葵から菊へ&東京の戦争遺跡を歩く会The Tokyo War Memorial Walkers

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共産党志位委員長は「化学兵器はシリアが使用した」と断定していない

2017年04月08日 | 化学兵器問題
今朝の「しんぶん赤旗」によると、日本共産党の志位和夫委員長は7日、トランプ米政権によるシリア攻撃について、次の談話を発表しました。
 一、シリア北西部で、化学兵器とみられる攻撃で多くの犠牲者が出たと報じられるなか、米国のトランプ政権は6日(日本時間7日午前)、シリアの空軍基地へ数十発のミサイル攻撃をおこなった。(以下略)

管理人は、長年毒ガス被害者をサポートする会事務局長を務めていた体験からも毒ガス兵器については一定の知見がありますので、悲惨な「報じられている化学兵器の被害者」に心からお見舞いいたします。
旧日本軍は、毒ガスのイペリットを充填した砲弾(黄弾)や爆撃機からイペリット液をまき散らす雨下器を開発し、敗戦時に中国大陸へ遺棄してきました。その遺棄した毒ガス兵器によって、子どもを含めて多くの中国人が被害に遇いました。国内でも同じです。神奈川県寒川町の平塚海軍工廠跡の国道工事現場でビール瓶に入ったイペリットによって被害を受けた建設労働者が先月60歳で亡くなられました。(合掌)

1995年(平成7年)3月20日東京メトロの地下鉄車内で、化学兵器として使用される神経ガスサリンが散布され、乗客や駅員ら13人が死亡、負傷者数は約6,300人の被害がありました。小さなビニール袋に入れられたサリンがこれだけの被害をもたらしました。

シリア軍がサリンを充填した砲弾を爆撃機によって投下したならば、その砲弾の破片や部品が発見されなくてはなりません。トルコ政府から発表された映像を見る限り一切ありません。
シリアは化学兵器禁止条約による国連の査察を受けています。今回の場合も国連による現地調査団の派遣が強く求められているにも拘わらず、トランプ大統領はシリア空軍基地へ巡航ミサイル攻撃を行い、安倍首相は直ちに理解を表明しました。
全く理性の欠片もない平和の破壊者と言わざるを得ません。






日中出版刊「日本軍の毒ガス戦 迫られる遺棄弾処理」より


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