福島章恭 合唱指揮とレコード蒐集に生きるⅢ

合唱指揮者、音楽評論家である福島章恭が、レコード、CD、オーディオ、合唱指揮活動から世間話まで、気ままに綴ります。

追記 バーンスタイン「ミサ」を終えて

2017-07-16 08:02:26 | コンサート
大阪フィルハーモニー合唱団も、この難曲に対して、よく歌ってくれたと思います。

23年前のオーチャードホール公演では、プロのコーラスの一員として臨んだわけですが、それでも大変でした。重層的な和声、変拍子などに一同苦労していたことを憶えています。それだけに、今回このお話を頂いたときには、「アマチュアにできるだろうか? これは大変なことになった」という想いのあったのも確か。

作品の性格上、これまで大阪フィルハーモニー合唱団とともに積み上げてきたスキルだけでは対応しきれない場面も多く、戸惑いも見られましたが、主に団員の自主的な努力とチームワークによって公演の成功にたどり着けたことを、祝福したいと思います。
もちろん、ピアノの尾崎先生、満多野先生のご尽力は忘れてはなりません。

わたし自身、公演を終えた今になって、ようやくバーンスタイン「ミサ」が心身に馴染んできたことを感じます。やはり、100のレッスンよりひとつの本番。予算的にも上演の難しい作品ではありますが、再度演奏する機会のあることを祈るところです。

さて、大阪フィルハーモニー合唱団とは、早速今週の木曜日から、大阪クラシックのためのレッスンが始まります。わがライフワークのひとつを、大阪で演奏できる歓びにうち震えているところです。

バーンスタイン「ミサ」空前絶後の成功のうちに終了

2017-07-16 01:00:59 | コンサート


"マエストロ道義" 入魂のバーンスタイン「ミサ」公演が空前絶後の成功のうちに終了しました。

わたし自身、自分の出番があるため、この演奏を客席で体験することはでかませんでしたが、楽屋で観るモニターや舞台袖に伝わる熱気から、只ならぬ演奏であることはビンビンと伝わってきました。

主役の大山大輔さんの歌と演技。日に日に深まってゆくのが分かりましたし、ボーイソプラノの込山直樹くんの澄んだ声、思い切った表現、そして舞台度胸は特別なもので、いつかは声変わりとともに失われるボーイソプラノの声の絶頂が、この公演の時期にあったというのも奇跡と言えましょう。

キッズコーラスは、音楽的にも演劇的にも舞踊的にも、よく訓練されていて、リハーサルの段階から爽やかな感動を呼んでいました。大谷圭介先生の指導力には大きな拍手を送ります。

ストリートコーラスのキャストには穴がなく、素晴らしいチームワークとアンサンブルの醍醐味を堪能させて貰いました。又吉秀樹さん、与那城敬さん、藤木大地さん、小林沙羅さん、小川里美さんら、これまで共演経験のある皆さんとの再会も大きな歓びで、またの共演を願ったところです。

オーケストラ(もちろん大阪フィル)、ロックバンド、ブルースバンドともに23年前の公演を凌駕し、マエストロ自身の円熟も半端ないものであったことは、2つの公演に携わった者として証言できます。



名残惜しい限りですが、ここで気持ちを切り替え、来る8月11日(祝・山の日)の女声合唱団スウィング ロビンの3rd.コンサートに集中したいと思います。今回はスウィング ロビンが新しい領域に到達せんということの伝わるコンサートとなること請け合いです。
杜のホールはしもとまで、どうぞお越しください!