昨2月17日(日)は、女声合唱団 KIBIとともに、倉敷市藝文館に於ける岡山県ヴォーカル・アンサンブル・コンテスト女声合唱団部門に参加。
演目はヴィラ=ロボス作曲 聖セバスチャンのミサ曲よりキリエ。三声のアカペラ作品。
女声合唱団 KIBIのパフォーマンスは、ここ数年積み上げてきた努力が見事に花開いた美しいものであった。声の方向性、ハーモニー、バランス、曲づくり、ともにある水準を超えていたことは、30余年に及ぶわが合唱指揮者人生に賭けて、断言することができる。
わたしの合唱団づくりは、尾高忠明先生、井上道義先生、大植英次先生、堤俊作先生、ラドミル・エリシュカ先生、シモーネ・ヤング先生ら、錚々たるマエストロ陣より信頼されているもので、完成度はともかく、少なくとも方向性に間違いはないという自負はある。
その同じ路線に於いて、昨日の女声合唱団 KIBIの成し遂げた演奏は、感動的なものであり、わたし自身、満点とは言わぬまでも、納得のゆく出来映えであった。
審査結果は、銅賞という名の参加賞。
流石に全国大会レベルとは思いもしなかったが、銀賞にも及ばなかったとなると、我々の目指している真実と審査の基準が別のところにある、ということになろう。或いは我々のスタイルが減点法に向いていないのか。
しかし、わたしは良い演奏ができたことを喜んでいるし、女声合唱団 KIBIを誇りに思うだけで、審査結果に憤ることはない。
メンバー諸氏はさぞ落ち込んでいると思われるが、俯く必要はまったくない。音楽的なパフォーマンスが高い次元で出来たのだから、堂々と胸を張っるべきだ。そして、「聖セバスチャンのミサ曲」全曲を、来るべき演奏会の聴衆の心に届けるべく、相変わらず地道な練習を継続していこう。今から、次のレッスンに向かうのが、楽しみだ。