明鏡   

鏡のごとく

ベルトに穴

2009-11-18 23:26:10 | 
もらったじーんずが大きすぎるからはけない
というので
大きすぎるベルトにひとつ穴をあけて
はけるようにした

ぴあすのあなをあけたような
むこうがわの亡くなった痛みの皮膜に
きりがかんつうしたような
にぶいていこう

しまりぐあいをたしかめる
のんだくれの細工師にはなれない
紅いくちびるの女は
白い肌をいよいよ白くにごらせて

しょうてんのあわない
くちごもったにくしみのそうしつをなげいている
女よ
さけた痛みはほんのひとつというなかれ

ひとかけらのつきも

2009-11-18 21:26:10 | 
たよられているのか たよられていないのか
わからないでんわをもらう
うちにこさせろというがきたくないともいう
両義的な側面

おそらく
いきばのない父のはんしんは
ふゆびた曇り空にしびれをきらしたように
たんしんの母にかえろうとしていたのだろう

いまわのかげのふゆがれゆくうちうちには
ひとかけらのつきもみあたらないが
段差をこえるのは
おそらくそのおもおもしいいっぽしかないのだろう