明鏡   

鏡のごとく

弘智法印にまつわる伝説をもとに

2017-06-05 20:26:17 | 日記




古浄瑠璃『弘知法印御伝記』(こうちほういんごでんき)


17世紀の末、人形浄瑠璃は歌舞伎と並んで、庶民の間で最も人気がある娯楽でした。そうした時代の中、人形浄瑠璃『弘知法印御伝記』は、1685年に江戸日本橋の説教座で上演されました。
江戸時代、日本は鎖国をしていたが、オランダとだけは交易をしていました。そのオランダ商館が長崎にあり、博物学者でもあったドイツ人の医師、ケンペルは、1692年に帰国する際、この台本を船の積み荷の下に隠して持ち出しました。やがて、日本に原本が存在しない幻の浄瑠璃となりました。
それから300年以上の時が過ぎて、1962年、ケンブリッジ大学で日本の中世演劇を教えていた早稲田大学の鳥越文藏先生が大英博物館で発見しました。
六段からなる浄瑠璃に仕立てられた『弘知法印御伝記』は、新潟県長岡市寺泊の西生寺に日本最古の即身仏として安置されている弘智法印にまつわる伝説をもとに、虚構を加えた高僧の一代記で、当時の庶民の人生観や宗教心を生き生きと描き出す貴重な浄瑠璃です。


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>新潟県長岡市寺泊の西生寺に日本最古の即身仏として安置されている弘智法印にまつわる伝説をもとに、虚構を加えた高僧の一代記

と言う。
再現できることの喜ばしさ。
昔と今をつなぐものとしての物語の有り様を見た。

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