複数の歯車(知恵)を持つこと
人は他人と接する時は、穏やかに優しく好意的に接するようと心掛
けるものである。最初から、利害関係や社会的立場違の違いのある
場合でも、冷たく高圧的に接する人は殆どいない。しかし、お互い
に好意を持って接しても、どうもしっくりいかないと感じる人もい
る。なんとなく、歯車が合わないと云うか、修正しようとお互いに
好意を表す言動に努めるが、元々お互いの歯車が合わないので、上
手く噛み合うことはない。
では、歯車が合わない人とは、良好な人間関係が築けないのかと云
うかと、そんなことは決してない。それには複数の歯車を持つこと
である。ここで誤解しないで欲しいのは、相手に合わせて自身の意
思や価値観を変えることではない。過去の経験の積み重ねによって
培った様々な知恵という歯車を使うことである。
つまり、人間関係を良好に保っていくためには、自然と歯車が合う
ように、知恵を駆使していくことで可能になることもあると思って
いる。しかし、個人が関わる全ての人間関係に上手くいく歯車(知
恵)を持ち合わせているとは限らない。
その時は、自然体で自分に正直に付き合っていくか、一旦距離を於
いてみるのも選択肢の一つであると思う。