様々なページにシェーグレン症候群の検査にについて書かれていますが、
その具体的な検査の様子を、私が体験したものだけを簡単に紹介しておきます。
・血液検査(採血室か入院中のベッドにて採血)
これは極普通に腕から採血します。
そして抗SS-A抗体や抗SS-B抗体という自己抗体について陽性か陰性かを調べます。
当然数値が高い方がよくありません。
私の通っている病院では、血液の炎症反応などは直ぐに結果が出ますが、
この自己抗体に関しては外注でしたから、数日間の結果待ちでした。
・涙の量の検査(シルマーテスト)(眼科でテスト)
この検査は理科のリトマス試験紙ほどの大きさの「ろ過紙」を
眼球と下瞼の間に挟んで5分間の間にどれ位ろ過紙が涙で濡れるかを見ます。
当然眼球に触れるわけですから、痛くてそのせいで普通の人は結構涙が出るはずですが、
シェーグレンの人はほとんど濡れません。
ろ過紙の濡れた部分が5mm以下であれば、ドライアイと診断されます。
・唾液線造影
名前通り唾液腺を造影します。
造影とはレントゲンのことですが、胸などのレントゲンのように普通に撮影しても唾液腺は写りません。
ですから唾液腺の中に造影剤を注入します。
口の奥の方にある唾液腺の出口から、
先の尖がっていない針の付いた注射器で造影剤を注入しますが、
針を刺すわけではないのでその時は痛くありませんが、
注入を始めると間もなく耳下腺(耳の下の唾液を蓄えている部分)が満杯になり、
この時かなり耳下腺部分が痛いです。
注入作業は1分もしないうちに終わり、次第に痛みも治まりますので、
そのままレントゲン室に行って撮影し終了です。
造影剤はすっぱいものを食べて早くだすように言われますが、
すっぱいものを食べるとシェーグレン症候群の人は耳下腺が痛み大変ですが、
造影剤は決して体にいいものではないようですから我慢して早く出すようにして下さい。
・口唇小唾液腺の生検(耳鼻科の椅子の上にて)
この検査はメスが入ります。
唇の裏側を舌でなぞると、小さなツブツブがたくさんあるのが分かると思いますが、
そのツブツブの一つ一つが唾液腺です。
耳鼻科の診療用の椅子に座ったまま、歯医者のように口の裏側に最初に麻酔をかけます。
それから下唇の裏側を小さなメスで1cmほど切り、この中の一つを取り出します。
普通は開始から終了まで椅子に座ったまま行いますが、
私は独特の気持ち悪さを感じて、切開後具合が悪くなり、
それを伝えたところ、
そのまま近くのベッドに歩いて移動して、横になった状態で行いました。
取り出した唾液腺を検査し、リンパ球浸潤があれば陽性です。(検査結果が出るまでは数日間かかります)
ただし、ステロイドを飲み始める前に検査する必要があります。ステロイド服用を初めてしまうと正確な検査が出来なくなってしまうそうです。
切った後は一針だけ口の中を縫いますから、始め食べる時にはちょっと痛いですが、
1週間ほどして抜糸するまで邪魔な糸も我慢しましょうね。
私がしたシェーグレンとしての検査はこんなものです。
他にも検査方法はありますが、基本的には
唾液の分泌量の検査
涙分泌量の検査
血液検査の自己抗体の陽性(抗SS-A抗体 又は 抗SS-B抗体)
口唇小唾液腺の生検組織でリンパ球浸潤
この4項目のうち2つ以上の異常が認められると、シェーグレン症候群の診断基準を満たしていることとなります。
各検査時間はそれほど長くはかかりませんから所要時間は一日で十分終わります。(病院の都合で日数を分けられる可能性は多いと思います)
その他、直接シェーグレンとは関係ありませんが、筋電図のテストもしました。
低周波治療器を強烈にした感じで、ビックリするぐらい勝手に体が動きます。
痛い時もありますが、たいした痛さではありませんでした。
以上、参考になるか分かりませんが、
検査としてはそれほど大掛かりなものはありませんからご安心下さい。
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