2022年初夏
得三(TOKUZO)にて
YUZO BAND(仲豊夫さん、山田晴三さん、永見潤さん)と一緒の
豊田勇造さんのバンドライブ
そのライブツアータイトルが
「豊田勇造だいたい50周年記念ライブ」の続き
休憩挟んで第二部のライブレポを
第二部は、豊田勇造さん、ソロでの演奏から
「ベーリーサンキュー…Today is almost 55 anniversary YUZO live」と英語で語って「おおきに!」と一言付け足す…
「アイ・ライク・フォークソング・ロック・レゲエ・カントリー&ウエスタン・ブルース…」と言葉にしながら
「俺の英語はとてもわかりやすい…」と笑わせながら
ブルーズ、新しい歌をと
新曲「ブルーズを生きていく」
♪ブルーズ 好きなもの ブルーズ 大好きなもの~

もう、曲調は歌われる内容のとおり、どっぷりブルーズ
豊田勇造さんのスライドギターが渋い渋い…まさに孤高のブルースマンの様相…しっとりとした曲調の中に潜むふつふつとしたものを感じさせながら、うねるような、唸るようなギターの響き…
そして語るように、ときにはシャウトする勇造さんの歌
サビは「オー・イエー・ブルーズ」とのコール&レスポンスで大盛り上がり…
「ベリー・サンキュー」と一言発して、ここでのMCは次の曲紹介
こないだ、20年ぶりに宮古島に歌いに行ったときのこと、初めましてのなかなかええシンガーだった58歳のW.C.カラスさんと、沖縄本島、宮古島、多良間島、石垣島と、そこに歌いに行ったとき、宮古島での打ち上げでの、名古屋からきてくれてたお客さんの話、退職金にまつわる話がとてもおもしろくて、それを歌にしたと…ひょっとしたら、今日も来てくださってるかも…とちょいと客席をみて、すぐに、そのお客さんを見つけた様子…
あの方が、宮古島、多良間島のライブに応援に来てくれまして…打ち上げでリラックスしてたときにでた話…本当の話かも知れないし、そうでもないかもしれんけど…と
新曲「退職金ブルース」
♪朝、目が醒めたら 退職金が消えてた 現金2000万女房と一緒に消えてた~
まさにブラックユーモアで笑えちゃう…
女房に勧められ呑んでて、あんたと夫婦になれてよかったと言われたところまで覚えているけど~
いやあ、オカシイ!可笑しい!笑えちゃう!!あきらかにフィクションぽいけど、絶対にありえない話ではないような気がするから可笑しいんだよね!
曲調はブルーズ
間奏ではギターをつま弾くブルーズのフレーズが心地よい…
最後は怪しげな英語に訳して…歌を〆る…いやあ、笑える!!
むかーし、昔、勇造さんが歌った警察官のサラ金強盗をテーマにした「サラ金ブルース」以来の笑撃!!勇造さん!最高!!!

この話をしてくれた彼に一杯奢るからと…笑顔で声をかける勇造さん
最近よく言う話だけど、お客さんの男の人の比率と女の人との比率によって、この歌に対するお客さんのノリが違うそうな…
女の人が多いと,ものすごく盛り上がるけど、男の人が多いと、苦虫を潰した感じになると…今日は、ちょうどええ感じだったとまとめて
しっとりとブルースハープをふき響かせながら、もう1曲名古屋で初めて歌う歌を…
まだ曲のタイトルは決まってないらしいけど、仮のタイトルは勇造50曲ソング…50周年を迎えるにあたって、自分の歌のタイトルだけで、歌を作ってみたと…だから50曲あるのかどうか数えてみてくださいと
「勇造50曲ソング」(仮)
♪海の始まりはハンク・ウィリアムズをききながら~との歌い出しのこの歌…
唄のタイトルを次々に…しっとりと歌う…曲のタイトルが次々と…あの歌が、この歌が…走馬灯のように一瞬浮かんでは消えていく…八曜舎の風景、七ッ寺共同スタジオの風景が歌と一緒に浮かんだりして…懐かしい…歌のラストは「大文字」で〆る
歌い終えたところで、バンドメンバーを、ここで呼び込んでる間
勇造さんが語る
今日は中日新聞の記事を配らせてもらっていることに触れ、新聞記者に俺の大ファンがいて、記事にしてくれたと…その後、毎日新聞で…と語ったところで、客席に毎日新聞をとってる方は…と客席に問いかけて…誰も挙手が上がらなかったことを確認すると…毎日新聞の日曜版は、あるテーマがあって、そのテーマにもとづいた内容を読者が投稿する…で、そのテーマが、「フォークソング」だったので、送ってみたら、毎日新聞に掲載されたそうな
今夜は誰もその記事を読んでいないみたいなので、読んでもいいでしょうかと…
投稿記事の朗読のコーナー
原文どおりでないけど、勇造さんが読んだ記事の内容はこんな感じ
毎月25日、京都の北野天満宮では古道具市が催されてて、先日久しぶりに行ってみたら、知り合いが店を出していて、しばらく立ち話をしたのちに、歩きだすと、店の彼が「今の人は、今世紀最後のフォークシンガーだ」と口にしていたと
それは大袈裟だと思いながらも、創作意欲が高まった…そうしてできた曲が2曲…「改竄」は森友学園問題がテーマ、時が経ち、さまざまな記憶は薄れていくけど、「改竄」だけは忘れられない…さらにもう1曲は、2022年春ウクライナとロシアの国境を挟んだどちら側にも、悲しみに涙は落ちるのだろうという歌詞を想いを込めてかいた…
高校生のとき、ボブ・ディランの歌と出合い、自分の気持ちを歌にしたのが始まりだった…歌が暮らしの中心になって、今年で55年、まだしばらくはギターを片手に、フォークソングを歌いながら、日本を旅しようと思っている…
以上の内容で、さらに今日はこの続きを付け加えさせてくださいと
「まだしばらくは、毎年、このナゴヤ、得三に、ブルースの仲間と一緒にこようと思っている」
とまとめると…客席拍手喝采!!
ここで、その曲を、バンドサウンドで
まずは
「改竄」
大阪豊中森友問題のことをブルースにのせて
♪誰が見ても黒は黒~と
首相はシラを続けて、役人は忖度を繰り返す…
財務省近畿財務局の赤木俊夫さんのことを忘れてはいけないと…
熱い怒りに近い感情をストレートに歌詞にのせて、歌う勇造さん、もう、それはそれは、その想いが心に響き渡る…
また沖豊夫さんのエレキの響きが、あたかも勇造さんの歌のように語ってるかのように、聴こえてくる…
うやむやにされているこの事実への、苛立ちや怒りの感情が蠢き…ひしひしと心の奥底まで伝わってくる
歌い終えて、勇造さん、真実が明らかにされるときまで、いつまでもこの歌を歌い続ける…と…歌の後半に、決意を語り
ラストは叫ぶような沖豊夫さんのエレキの響きで〆る
ライブ後、数日経って安倍さんが銃弾で命を落とすという日本とは思えない…悲しい事件が起きた…こんなことがおきるなんて、このライブの頃にはひとかけらも思っていなかった…
続いては、オン・カリンバ!と山田晴三さんを紹介すれば
山田晴三さん、ソロでカリンバの演奏で癒してくれる…

それは、しっとりとどこまでも優しい旋律…
続いては
「2022年春ウクライナ」

♪嫌だよ 嫌だよ 戦争は嫌だよ 嫌だよ 国同士が戦うなんて 人同士が殺し合うなんて~
どんな理由があったとしても人同士が殺し合うのは嫌だと反戦の想いを、優しいサウンドに載せた反戦歌
豊田勇造さんのストレートな赤裸々な実直な想いが、心に突き刺さる…
曲を彩る山田晴三さんのカリンバの音色はどこまでも優しくて…温かいが故に切ない…
演奏を終えて、山田晴三さんを称える豊田勇造さん…
ここで、ドクター兼松さん、ダーリン高井さんをステージに招き入れて
激しいドラムサウンド
「それで十分」
ダーリン高井さんの疾走感満載のジャンベのリズムの響き…
エネルギッシュな豊田勇造さんの歌…
間奏はドクター兼松さんの鍵盤ハーモニカの旋律及び音色が得三のハコを包み込むように…




さらには、山田晴三さんのベースがフューチャーさえ、畳みかける永見潤さんのドラム
そして、仲豊夫さんの語るようなエレキの響き…そして、ドラムの音との掛け合い…

勇造さん、ベースの山田晴三さん、ドラムの永見潤さんを紹介して
それらの音が融合して、最高の心地よさ

曲のラストへと向かうバンドのグルーブ感は圧巻…
まさに「それで十分」ってな感じ
「大きな自由」
実に心地よい躍動感

ホント新型コロナウイルスのせいで、イロイロモロモロ不自由になったけど
ホントに、全く気にしない日がやってくることを願って
願いをこめて…
♪大きな自由~と

唄から開放感が感じられて
なんともいえぬ心地よさ
♪この世に生きて70年~
と2番の歌詞を替えて、さらに3番は
♪この世に生きて73歳~とより具体的に歌詞を替えて歌う勇造さん
間奏では、世界観を彩る仲豊夫さんのエレキ…それはメロディアスで躍動感満載…


圧巻のバンドサウンド、心地よいグルーブ感

最後に「ありがとう」と勇造さん、言葉を発して、本編が終了!!
当然、鳴りやまぬ拍手!拍手に応えてUN
YUZO BAND(仲豊夫さん、山田晴三さん、永見潤さん)と一緒にドクター兼松さんもダーリン高井さんも一緒に
そして、ドクター兼松さんの鍵盤での演奏で
♪ハッピーバースデー・トゥー・ユー~
実に厳かな雰囲気で鍵盤で奏でるドクター兼松さん
ちょうどあと一週間したら、なんと、74歳のハッピーバースデー…1週間前に自分からドクター兼松さんに、♪ハッピーバースデー・トゥー・ユー~を弾いてねとお願いしたと笑わせる豊田勇造さん
「本当に、今日はリハーサルのときに、これをきいて嬉しくて…これからもよろしくお願いします…」との言葉にもう一言添えて
「1回だけ歌いたい…」と勇造さん
♪ハッピーバースデー・トゥー・ミー
と歌い出す勇造さん
それにあわせて
みんなも一緒に
♪ハッピーバースデー・トゥー・ユー~
と客席のみなさんも一緒に大合唱
まさに勇造さんの名刺代わりの代表曲
「大文字」
♪さあもういっぺん さあもういっぺん 火の消える前に~
京都で大文字の送り火をバックに行われた
イベントコンサート
観客はノレル、ロックのブルースバンドを期待していたところに
ギター1本で登場した
勇造さんに…罵声が嵐のように飛んできた
しかし勇造さんは唄うのを止めなかった…
その時の…歌い続けること…
歌への熱い想い…を
気持ちを吐き出すかのように…歌っている歌だと思うんですけど…
♪さあもういっぺん さあもういっぺん 火の消える前に~
このフレーズが
心に沁みるんですよね!!
仕事でうまくいかないとき
恋愛もしかり…
蹴躓いた時…
ふとこのフレーズに勇気づけられるというか…
聴くもの…おのおのが…心の中で思っている
「さあ、もういっぺん」を共鳴させて
まさに…歌に魂が入っているかのような
感動的な1曲…
この曲を聴けば…
きっと、多くのみなさんが勇造さんにハマっていくのでしょうね…
♪さあもういっぺん さあもういっぺん 火の消える前に~
お客さんも歌う!歌う!!
歌い終えても、お客さんから「さあもういっぺん」の声がかかる…笑
それに応えるように勇造さん
「まだまだいける気がします」と
「海の始まり」
私の中で
勇造さんの中で…大好きな曲ベスト3には…
絶対入る曲!!
疾走感溢れるダーリン高井さんのジャンベの響き、そしてドラムの永見潤さんの刻むリズムは…
…激しいビートで
荒れ狂う海のように…
間奏ではそのリズムに載せて語るように奏でる仲豊夫さんのエレキ
彩るドクター兼松さんの鍵盤の響きは哀愁を帯びた色合いで、曲調に溶け込む
曲のラスト、後半はより疾走感満載で、怒涛のエンディングへと…

ラストの曲は
ゆったりと刻む永見潤さんのリズム…それに被さるドクター兼松さんの鍵盤の響き…そして、仲豊夫さんのエレキが彩る中
なんやら楽屋へと消えていく勇造さん…
YUZO BAND&ドクター兼松さんの鍵盤、ダーリン高井さんのジャンベによるインスト演奏の様相
すると勇造さんが戻ってきて…どうやら歌詞をとりに行っていた様子
勇造さん
「ライブは何があるかわからない…最後の歌を歌おうとしたら、その歌は人が作った歌詞やさかいに、歌詞がなかったら歌えへん…アーサー・ビナードさんが作った歌詞…元の唄はボブ・ディランの「Forever Young」…それを自分で訳して歌おうと思ってたんやけど、ええように訳が出来へん!…アーサー・ビナードさんの子供用の絵本の「Forever Young」…その歌詞をみつけて、これで…この歌詞で自分が「Forever Young」を歌ったらええかなと思って、こないだアーサー・ビナードさんに電話したら「勇造さんのことはうちの知り合いのお母さんからきいていますよ」と…「お母さんは、今年90歳なんだけど、勇造さんは、とてもいい歌を歌ってる人ですときいてます」といってくれました…」と
勇造さん、嬉しそうに話を続ける
こないだ6月のはじめ、北海道にツアーに行って、アーサー・ビナードさんが近くにいるということをきいて、初めてホンモノに会ったそうな…電話して、今から行くからと、その街合わせた場所は、田んぼの畦道で、腰を降ろして座って遠くをみてたら、向こうからアーサー・ビナードさんがやってきたと嬉しそうに語って…
なんでもアーサー・ビナードさんは畔に座り込んでる変な人がいるなと思ったらしい…でも、会って「豊田勇造です」といったら、初対面なのに「おお、勇造さん」といって、ハグをしてね…と語り
「歌詞を2階に忘れてきたおかげでこのシーンが生まれたようなものです…ライブっていいわ!!」と言いながらも
バンドのみなさんに「すみませんでした」とお詫びする勇造さん
ラストソングは
「はじまりの日」(Forever Young)
勇造さんの哀愁漂うハーモニカの音色に包まれて
歌詞の言葉は短く、散文…いや短歌のようでもあり…
深くて切なくて…でも強い…そんな想いがひしひしと伝わってくる
ボブ・ディランが愛する息子のために作った
「forever young」(はじまりの日)
感じた「強さ」は「希望」
飾らない素直な言葉
♪きみが 手をのばせば しあわせに とどきますように
きみのゆめが いつか ほんとうに なりますように~


いやあ、まさに勇造さんそのものが「forever young」(はじまりの日)…そして、なんと言っても印象的だったのが
ステージ上での勇造さんの「笑顔」
もうすぐ74歳になる勇造さんにめちゃめちゃ「元気」がもらえたような夜だったのでした…
腰が痛い…なんて言ってる場合じゃない…よね??
「さあ、もういっぺん」かがんで、ものをとろうとしたら…痛たたた…
それでも、私も、気持ちだけは…気持ちだけは「forever young」(はじまりの日)
「はじまり」の日…どころか、「とじまり」したかどうか忘れちゃってる日が多くなっている、この頃なんですけどね…汗