猫vsタヌキ

 最近、実家の裏の休耕田にタヌキの一家が住みついた。外猫用のえさがすっかりきれいに食べられているし、庭の柿の木の、熟す前に落ちた実がなくなっている。タヌキがいることを知って、物好きな父はわざわざ柿の実を庭の隅へ二三個並べて置くようになった。それも次の日にはきれいになくなっている。いたずら好きでもある。古いゴム手袋が庭に持ち込んであったり、外用の椅子の布張りの部分がぼろぼろになっていたり。タヌキは家の敷地にまで進出してきているが、うちの外猫たちはこの闖入者をどう思っているのだろう。今のところ争ったような形跡はない。
 近所のMさんの家では、外に段ボールハウスを作って猫を飼っている。ある時、いつもは箱の奥で寝ているはずの猫が、入り口の前でうずくまっていた。中に別の猫でもいるのかしらと思い、Mさんが箱をひっくり返してみると、とび出してきたのはタヌキであった。温厚な猫で、タヌキに自分の部屋から出て行ってもらうことができなかったのだろう。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )