望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

とりあえず、楽屋の裏のウラ話・その5

2012-06-09 22:14:05 | 舞台・ウラ話

今回、私が舞台に出る回数は、全部で8回。
その、すべてが下手(舞台向かって左)からの出。

その上、ハケる(舞台から消える)のも、
8回のうち、7回までが下手だったんです。


でも女子楽屋は上手。

となると、

下手にハケて上手に移動、女子楽屋で着替え、
上手の女子楽屋から、下手に移動、舞台へ。

再び、
下手にハケて上手に移動、女子楽屋で着替え、
上手の女子楽屋から、下手に・・・、

・・・って、延々この繰り返し。


できるだけ、黒幕の後ろの通行を避けたいのに、

私だけで、15回くらい、行ったり来たり。


いやぁ、こりゃマズイでしょう。



となると、方法はひとつだけ。


男子楽屋に、入るしかない、な・・・。



でも、さすがに、ちょっと、ねぇ。


全員一緒の楽屋ならともかく、
いくらオバサンとはいえ、
女が1人だけ入るってことは、

男性だって着替えにくいだろうし、
ちゃんとTシャツやスパッツをつけていても、
私がガバガバ脱いでいたら、目をそらすだろうし。


いや、それよりも、やっぱり、
女子楽屋は女子楽屋の、男子楽屋は男子楽屋の、
空気とか、会話とかがあって、

1人だけ異性が混じると、
急に楽しくなくなるだろうしなぁ・・・。

うーーむ、どうしよう・・・。



小屋入りしてすぐ、荷物を女子楽屋に置いたまま、
男子楽屋にふらりと入って思案していると、

ちょうどそこに、
主宰で演出の大浜さんが入ってきました。

「あ、あの」
「はい、なんですか?」
「私、男子楽屋の方に入っていいですか?」
「ああ、ぜんぜん構いませんよ。
 望子さんのやりやすいようにして下さい」


まーったく驚いた様子もなく、
大浜さんは簡単に許可してくれました。


おお・・・、これで、まずは第一段階クリア。

 あ・・・、

  っていうか、


私、今、
相談じゃなくて、許可をもらっちゃった???


まだ、自分の気持ちが固まってないのに、
なんで、私、許可もらっちゃったんだ??


も、もうこれで、あとには引けないな・・・。

よぉぉぉぉしっ、



となれば、勢いで決めるしかないっ!
と、次は女子楽屋へ。

楽屋を整え始めている女子たちに、

「あの、私、男子楽屋に行こうと思うんだけど」
と声をかけました。


・・・どんなリアクションが返ってくるかな~。


   <つづく>






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