望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

ウラ話・1本の芝居ができるまで・その2

2012-06-18 10:14:18 | 舞台・ウラ話

オムニバス1話目の「プリティ・プリンセス」。
略して「プリプリ」。

本番5日前にできてきた「新作」だったのですが、

結局、最初渡されたままで残ったのは、
台本の1ページ目だけだったんじゃないかなぁ。

それほど毎日、ゴロンゴロンと変わりました。



内容を簡単に説明しますと・・・と言いたいところなのですが、

公演を観て下さって、
ご自身のブログに、
すっごく上手にあらすじをまとめて下さった方がいたので、
ご本人の了解を得て、コピペさせて頂きます。

ボルクンさんありがとうございます!(元のブログはこちら

         

第1話「プリティ・プリンセス」

Princess Princessに憧れて、
学生時代にバンドを組んでいた女性達の話。

今やそれぞれ主婦として子供を育てていたり、玉の輿婚をしたり、
独身だが仕事を頑張っていたりする同窓生達。

そんな彼女達が、かつて自分達が憧れたプリプリの再結成に刺激を受け、
久しぶりに連絡を取り合い、バンドを再結成しようと集まってみたのだが.....

そこにメンバーの周囲の人間が絡んでくる。

一々リアクションを求めるメンドクサイ彼氏から始まって、
現在付き合っているバンドマンを、勝手にバンドに加えようとするメンバーはいるわ、
また別のメンバーには旦那の義母がやって来て、バンド間の話し合いにやたらと口を挟む。

玉の輿婚をして、勝ち組に見えたメンバーは、旦那と前妻との間にニートの息子(40歳)がいて、
仕方が無く自分の運転手をさせていたり、
最後のメンバーにはヤキモチ焼きの旦那がいて、会社を早退して話し合いの監視をしに来てしまう。

         

とまぁ、こんなドタバタコメディなんですが、
ここに至るまで、実にいろいろな変遷がありました。


一番大きかった変更は、
友松くん演じる、玉の輿プーコの運転手のキャラクター。

最初、プーコの運転手は、
息子でも何でもなく、普通に運転手だったんです。

それで、バンドに口出ししてくるバンドマンとケンカする、
みたいなストーリーで。


だから、あの運転手はどちらかというと、
まっとうなキャラだったんですね。
冷静に、落ち着いた喋り方で。



それが、本番の2日前、

1枚の手書きの紙が、みんなの前に示されました。

みんなで頭をくっつけるようにして、読んでいくうち・・・、

「えーーーっ!」


と、驚愕の事実が!

まぁ、事実ったって、
作りたてホヤホヤの事実なんですけどね(笑)


なんですってぇ? 
プーコの運転手は、実は先妻の息子なのぉ?

で? なになに?
ものすごく、どうしようもないヤツになってる~!

って、なんだかこの会話だけだと、
2時間ドラマみたいだけど(笑)



でも、これで一気にドラマがぶっ飛びました。

友松くんの作る運転手のキャラも、一気にヘンな男に変更!
かなりブキミな息子が出現しました。


油地さん演じる、よっちんの嫉妬深い夫も、
独特の間やセリフが加わって、
どうしようもない空気が加速され、


私が演じた姑も、最初は横に座っていたのが、
客席を背にして、真後ろに座ることで、
一気に、どうしようもない圧迫感が出て、


まわりを取り囲む、迷惑なキャラクターたちの、
「どうしようもなさ」が、くっきりと現れました。



しかし、私、あんなに長く、
客席にお尻向けていたの、初めてです(笑)

というか、昔のお芝居では、
「お客さんに絶対にお尻を向けるな!」
というのが鉄則だったんです。

だから今でも、古いタイプの演出家は、
絶対にお尻を向けさせません。

出演者が、常にほぼ真正面に向いている芝居って、
ご覧になったことありませんか?
今観ると、かなり違和感を感じますけどね。


さて、これで一気に芝居が変化して、
あらためて、この台本で稽古スタート!


・・・だったのですが、


実は、別の問題が出てきました。


これまで、いろいろな変更が続いていたために、

<ある重要事項>が、

そのままで残ってしまっていたのです。


   (つづく)








人気ブログランキング

 ブログランキング参加中。
よろしければ、クリックを!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

参加中。よかったらクリックを!

人気ブログランキングへ