望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

ウラ話・1本の芝居ができるまで・その6

2012-06-22 23:06:12 | 舞台・ウラ話

地獄のような早替えを、演出のアイデアで乗り越えつつ、
バタバタの舞台裏で、2話目の「宴」が始まります。

そんな中で、当の私は、といいますと・・・、


私は、「プリプリ」では、地味な普段の着物(姑)、
「宴」では、派手なお座敷用の着物(スナックのママ)

と、着物から着物への替えでした。


役者の友人が「あの着物の早替え、すごかったですね~」
と褒めてくれましたが、
私が着替えに使える時間は3分程度。

特殊に作った早替え用の着物ならともかく、
普通の着物を、ホントにその時間で全部着替えられたら、
そりゃぁ、すごいと思います。


でも、普段の着替えですら、人より遅い、トロい私が、
そんなことできると思います?


あれはね、
・・・着物を重ねて着てたんです。


まず「宴」のママの着物を着て、帯も結ぶ。
忘れるのが心配なので、
小道具の携帯まで帯に挟んで、

即、舞台に出られるように仕上げたところで、

そこから、もう1枚、

姑の着物を着込みました。

もう暑いっ、暑いっ、暑いっ!


その上、帯を2本締めているので、
ウエストが曲がらない。

下にものを落としても拾えない!
ほとんど「スターウォーズ」のR2-D2(笑)


でも、そんなに着込んでも、
それほどブザマに見えないというのが、
着物のいいところなんでしょうね。


ただ、ここに至って、
男子楽屋の住人であるデメリットに気がつきました。

姿見がないんです!


楽屋のウラ話にも書いたように、
着物の着付けに、姿見は必需品なんですが、
男子楽屋にはなかったんですね。

といっても、私だけのために、
女子楽屋からブン取ってくるワケにはいきません。


意外なところで足をすくわれた感がありましたが、
まぁ~ね~、やりゃぁできるもんです(笑)



それよりも、袖を動かすたびに、
下に着ているピンクの袖が出てきちゃって、
これはかなり往生しました。
(ん? 往生するって、イマドキ言わない?)

なもので、中の袖を奥に突っ込んで、
かなり不自然な袖の押さえ方をしていたんですが、
ま、わかんないものですね。


・・・と、

1話目の、あっという間に終わる短いコメディにも、
こんなにイロイロなドタバタ変遷がありました。


あのね、コメディってね、
役者に不思議な心理状態を引き起こすんです。

ちょとしたハナシですけど、これをオマケにしちゃいます。

ということで、あと1日 

   (つづく)








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