JR宇都宮駅から車で30分走ると、
大谷石の産地
大谷町に着きます。
ここでは大谷石の
地下採掘場跡を
一般公開しています。
大谷資料館といいます。
入口から続く階段を降りると
ほのかな灯りに照らされた
荘厳な空間が
目の前に広がりました。
まるで古代遺跡を
彷彿とさせるような空間です。
この地下坑内は、
大正8年(1919年)~
昭和61年(1986年)の間
大谷石が採掘されました。
広さは約20,000平方メートル、
深さは地下約30mあります。
野球場がひとつ入る大きさです。
容積は約300,000平方メートル。
約1,000万本の石が
切り出されたのです。
昭和54年(1979年)より
一般公開をしています。
大谷石とは?
栃木県宇都宮市
大谷町付近一帯から採れる
流紋岩質角礫凝灰岩の総称。
約1500万年前、日本列島の
大半が海中にあった頃
火山灰や軽石が堆積し
大谷石が誕生しました。
手掘り時代は
石の切り出しから仕上げまで
1日に加工できる本数は五十本。
一人当たり10本ほど。
石を1本掘るのに
4,000回もツルハシを
ふるったそうです。
機械掘りのあと。
昭和35年に採掘が
完全に機械化されました。
機械化以降は
一人当たり1日50本も
加工できるようになったのです。
壁についた縦の溝は
丸鋸式平場採掘機で
切り出したあとです。
近年、創造の空間として
注目を集めています。
展覧会、演奏会、
映像の撮影など
文化芸術の発信地に
なりました。
地下神殿のような神秘的な
採掘場跡には
アーティストによるオブジェが
飾られていました。
巨大な地下空間は、
大谷の隆盛を支えた職人達の、
過酷な仕事現場でした。
それを今に伝える
検証の跡でもあると
感じました。