明日の葉っぱ(8×8)=69

思いつくまま 気のむくまま書いてます。

はーばーらいと 水谷豊

2021-05-30 20:37:00 | 僕の音楽日記

1977年
フォーライフレコードの逆襲
吉田拓郎社長就任で
傾きかけた会社を立て直すべく
レコード会社所属のアーティストも
続々と有名人といわれる
役者や、歌手や、芸人など
色ものと言われる人たちを
所属させ
歌を歌わせて
レコードを販売する

フォーライフレコードの
船出のキャッチコピー
「私たちに音楽の流れを変えることができるでしょうか?」だったはず

大きな流れに飲み込まれ
沈没しかかった船に
新しい水夫の一人
水谷豊さんが乗り込んできた。

1977年7月1日リリースの
ファーストシングル
作品のクレジットには
作詞松本隆
作曲井上陽水
の文字が


フォーライフの巻き返しの
鼻息が聞こえそうな
万全な布陣


原田真二さんのブレーンで強力な
力を発揮してる
作詞家松本隆さんを擁し
曲作りは
フォーライフの看板アーティスト
井上陽水さん

ジャケ写が
清水健太郎さんか?
と思わせる
まだ精悍な水谷豊さん

役者さんが歌うことに関して
とびきりな期待はなくとも
表現者としての
歌い手の顔は
歌手に肩を並べるように
なかなかの説得力をもっている。

大人のラブソング
落ち着いた曲調に派手さはない

水谷豊さんのパーソナルに合った
哀愁感ある作品。



薔薇の花びらを噛むと
恋が叶う

とか

潮風に逃げる髪
僕の手のひらで束ねても
すり抜けた淋しさは
かじかむ指じゃ掴めない

とか

涙で海をうすめないと

とか

見飽きたはずの君が
他人の顔で振り向いた

とか普通の会話では
ふっと
出てこない
言葉のフレーズ

こんな言葉をさりげなく
言えるような
ある意味そんな言葉が
イヤミにきこえない
男でありたい

いやいや
こんな言葉を言う男って
逆に
引かれる?


惹かれる?

(笑)





はーばーらいと


作詞:松本隆

作曲:井上陽水

薔薇の花びら噛むと
恋がかなうって迷信さ
涙より苦いのは そんな君の泣き笑い
潮風に逃げる髪 ぼくの手のひらで束ねても
摺り抜けた淋しさは
かじかむ指じゃ掴めない
さようならが言えなくて どじだね
黄昏ハーバーライト 指切りしよう
涙で海をうすめないと

傷つけあう事って難しいものさ
昨日まで見飽きたはずの君が
他人の顔で 振り向いた
煙草すう手がふるえて どじだね
黄昏ハーバーライト 指切りしよう
時に背を向け 死なないってさ
(ハーバーライト ハーバーライト)
黄昏ハーバーライト 指切りしよう
明日は君も 微笑えるよう
(ハーバーライト ハーバーライト)



赤とんぼの唄 あのねのね

2021-05-30 06:19:00 | 僕の音楽日記
あの日も
いつものように
学校が終わって
トシくんの家に
寄ってから
自分ちへ
帰る日課は
変わらなかった。

♪赤とんぼ 赤とんぼ
羽根をとったら
アブラムシ
アブラムシ アブラムシ
足を取ったら
柿の種!


歌いながらトシくんの家へ向かう。



僕は柿の種が
無性に好きだった
いつ、どんなタイミングで好きに
なったのか?
覚えてないが
確か

こんなポットに
トシくんの母さんが僕用に
ストックしてくれて
置いておいてくれた

今も柿の種は大好きで
いまのお気に入りは
三幸の柿の種


旨味醤油がいい!

当時
学校が終わったら
トシくんところへ寄る

誰もいない時は
鍵がどこにあるか
知らされてるから
先に入ってて留守番しといて
とトシくんの家族のものから
言われていた

誰かいる時は
玄関を開けて
居間へいってテーブルの下に
柿の種のポットが置いてある

奥からおばさんの声がする
「〇〇〇!柿の種テーブルの下にあるよ」
僕が柿の種が好きなのを知ってて
買っておいたくれている

「ビール飲むんだったら
冷えてないけどあるよ」



今思えば
サラリーマンが仕事を
終えて
行きつけの居酒屋か
ちょい飲み屋に寄る
風景と変わらない感じが
可笑しい。


ツマミは柿の種。
柿の種とビールの
相性は抜群

ビールがない時でも
柿の種を食べながら
週刊サンデー、マガジン、チャンピオンを読みながら
レコードを聴きながら
トシくんの帰りを待ってたり
新譜ジャーナルを読みながら
柿の種を食べ

ギターを弾きながら
柿の種を食べ

あの頃の
おやつの定番は
柿の種とナビスコポテトチップス

夜遅くまで
飲んだりする時は
ビールから始まって
ウィスキーだったがウィスキーにも
柿の種の相性はいい!

たいがい
ツマミは
柿の種で充分だった

でもそればっかり食べてると
たまには違うもの
食べたくなるのが
人情ってもんで

今日は違うもの食べたいなぁ
と思っていても
そのタイミングでいつも
「柿の種新しいの買っといたから」

追加されて
また、柿の種のループがはじまる
そんな感じだった

やめられない
とまらない

あいつには
柿の種くわせとけばいい
いつもトシくんに言われ
ねぇちゃんたちにも
笑われていた僕

「〇〇〇!好きだねぇ柿の種」半笑いでねぇちゃんたちが言う

トシくんのオヤジさんも
「〇〇〇!飽きないか?柿の種ばっかで」晩酌しながら
酒の魚を食べながら
オヤジさんはいう

僕は心の中で
(もう、飽きてるんですが…)


あまりにも美味しそうにポリポリ
ポリポリ食べてる
姿が印象的だったのか
必ず用意してくれた
柿の種。


「柿の種って何からできてるか
知ってるか?」
オヤジさんは言う

「え?餅米でしょ?」

「知らないのか?赤とんぼの羽根をと足を取ったものだぞ!」


ほろ酔いで笑いながらオヤジさんは
僕に言った。