明日の葉っぱ(8×8)=69

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男の手紙 水谷豊 作詞家白石ありすシリーズ

2022-01-26 19:35:00 | 僕の音楽日記
男の手紙
歌 水谷豊

作詞:白石ありす

作曲:井上陽水

手暗がりのペン先が
乾いたままで 動かない
傷つけた日の
素顔のように 動かない

書き残した言葉が
こころの中で 沈みだす
馬鹿げた意地が
夜に溺れて 迷いだす

男の手紙には
遊びもなければ
季節もない

読み返すたびごとに
インクの跡が汚点(シミ)になる
ひねりつぶした
煙草の苦さ 汚点(シミ)になる

男の手紙には
年輪が増えるだけ
ひと文字ごと

男の手紙には
遊びもなければ
季節もない


1977年フォーライフレコードより

1stアルバムに収録

77年あたりの

白石ありすさんは

東京ギッドブラザーズの歌劇への

作詞もあり

なかなか粋な作品を提供してる

この時期

大御所

吉田拓郎さんに、そしてこの作品は

井上陽水さんが…

曲は陽水節が唸る

白石ありす氏の詩には

素朴な飾らない感情がストレートに

伝わってくる

この詩には不器用な男を可愛らしく見

つめて、それでいてその不器用さを憂

いて、伝える側ももらう側も

手紙という手段に期待するものと、

書く側の男の精一杯の不器用な

優しさが見え隠れする。


だから

最後の一行が浮き上がる。

「男の手紙には遊びもなければ

季節もない」

女からすれば待っている言葉だったり

行間の優しさを期待するもの、

しかしながら

多分 業務連絡のような

朴訥としたそっけない手紙を

想像するのだ。

ひと昔はこの歌が世に出ていた頃は

まだ

SNSなんてものは存在してないから

昨今のメール、LINEなどのメッセージ

でのやりとりを思うと

人によってはそっけない、可愛げのな

いものもある

文字にも

血の通ってない冷たいものもある

そもそも

男の手紙 って

手紙ってものが一方通行なので

独りよがりの無表情なものだから

それ以上を期待する女なればこそ

女のいじらしいところを

男の手紙に文句を言いつつ

「どうなのよ?」って言いたいわけなんだろうね