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上越市の雪は降り続いている。
屋根からずり落ちた雪が地面まで連なって
いる。
雪は縁側から居間のガラス戸に近づいて、
いる。くずれていく雪の壁が不気味だ。
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ビレッジは雁木の廊下がつながって作ら
れているので雨や雪に濡れることはない。
しかし、上から見たら、白一色だろう。
昔からの言い伝えの、「この下に町があり
ます」は現実となっている。
上越市の道路はどこも車の立ち往生があり、
マヒが続いる。
朝、出勤する娘夫婦には「決して無理しな
いで」と伝えた。職場へ行くのは大変な仕
事なのだ。
それでも、ビレッジで働く人達は次々出勤
して来る。「こんな雪は経験なしです」と
いいながら。