日々是好舌

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地下水は 二年前から  予見した

2013年08月04日 14時50分34秒 | 日記
 東電福島第一原発2号機の取水口付近で高濃度の放射性物質を含んだ水が海へ流出している問題で、東電は基礎の砕石に水ガラスを注入して一定の効果を得たとしているが実際にそうなのだろうか?

 私はしがない一介の土木技術者であるが「砕石基礎」がどのようなものであるかは熟知している。これは構造物の地盤を安定させるために栗石や割栗石或いは砕石を敷き詰めて転圧したものである。普通の在来地盤ではないから透水性がある。

 今回のケースはこの砕石基礎を通って海へ流れている汚染水を水ガラスを注入して止めたといっているが、果たしてそうであろうか?

 確かに一時的に水は止まったように見えるかもしれないが、出口をふさがれた水は付近の地層へしみこんで土壌や地下水を汚染するのではないかと危惧されます。
つまり、漏れている箇所を塞がない限り根本的な解決にはならないということです。

 放射性物質の飛散を防ぐための合成樹脂の散布も行われているが、これにはかなりの効果があるのではないかと思われる。

 道路工事の際に路盤を作ってアスファルトコンクリートを舗設する前にプライムコート工といってアスファルト乳剤を散布するのであるが、これを散布しただけでも防塵効果は抜群である。


 以上の記事は2011-04-06 12:13:11に私が投稿したものである。

 あれから二年数ヶ月が過ぎて、東電福島第一原発の現況はどうかというと、高濃度の放射能を含んだ地下水を海へ垂れ流していることで再び問題になっている。

 福島第一原発の放射能汚染水流出について、東京電力が事故直後の2011年4月、流出元の建屋と地下坑道の間の「遮断」を防止策として公表しながら、2年以上、建屋の漏れ口をふさがずに放置していたことが分かった。今夏、汚染水が海へ漏れていることが判明し、ようやく遮断工事の試験の準備に入った。対応の遅れが汚染拡大を招いた可能性が高い。

 東電は同年4月17日に事故収束への道筋を発表。2号機の汚染水流出で「再発防止策を検討・実施」した例として、実施済みの二つの対策と並んで「トレンチ(坑道)と建屋間の遮断」を発表資料に明記した。だが、実際は漏れ口をふさいで遮断しておらず、その後も放置していた。坑道の海側の端をコンクリートや砕石でふさぐ応急措置で十分と考えたとみられる。


 一日400トン発生する冷却廃水は飽和状態になり、東電は海へ漏れていた地下水については頬っ被りしていた節がある。

 漁協などの抗議に渋々ながら垂れ流しを認め、海側に地中壁を構築して地下水を遮断しようとした。

 具体的な工法を知るところではないが、一般的な工法であればボーリング孔を並べてコンクリートを充填するか、鋼矢板(シートパイル)を設置するかすれば良いのである。
 
 しかし、今回の場合は地下水位が上昇して結果は思わしくないらしい。

 本来から言えば地下水が流入する上流側で遮断しなければならないのだが、そうすると今度は地下水位が下がって原発敷地の地盤沈下を招く惧れがあるようだ。

 どうやら福島原発は地下水の処理ひとつとっても予断を許さない状況になっているようである。
コメント
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