日々是好舌

青柳新太郎のブログです。
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斉藤は斎藤ですよお役人

2013年08月19日 16時52分02秒 | 日記
 とび職の会社である。
 足場工事や鉄骨の建て方などのほか、最近では風力発電の風車の組み立てなどの高所作業を専門としている。

 足場工事は足場組立解体作業主任者技能講習を修了した者の指揮の下に行うことになっているが、これとは別に、職業能力開発促進法に基づく技能士検定があって、所定の実技試験、学科試験に合格したものは1級または2級のとび技能士を名乗れることになっている。

 私の勤める会社には現在5名の1級とび技能士が在籍しているが、今回の事件はその1級技能検定合格証書についてである。

 証書には、検定職種、技能士の名称、氏名、生年月日に続いて「あなたは職業能力開発促進法の規定による右の職種に係る技能検定に合格したのでここに合格証書を授与し右の技能士の名称を称することを認める」平成20年10月3日、厚生労働大臣 舛添要一 「厚生労働大臣之印」とある。

 さて、5枚の合格証書は額に入れて事務所の壁に掲げてあるのだが、少し気になることがあった。

 先ず、氏名の斉藤の「斉」は戸籍上も「斎」が正しいこと。もう一人の合格証書は検定職種、技能士の名称、氏名の記載位置が大きく外れているのである。5枚の内の2枚つまり40パーセントもの合格証書に重大な欠陥があるのに厚生労働大臣の職印を押して交付しているとは何事か。

 たちまち鶏冠へ血が上る私は直ぐに受話器を取り上げると厚生労働省の担当課である能力評価課技能検定班へ電話した。

 いやしくも厚生労働大臣の名前において授与された合格証書がこのように杜撰な内容であることは甚だ遺憾である旨を述べると、担当の職員さんは、まったく貴方の仰る通りです。ただし、この証書は大臣名で発行されておりますが、実務はすべて各都道府県の担当課へ事務を委託してあり、遺憾なく行うよう通達を出してありますので、貴方の最寄の都道府県担当課へ申し出てください。と、いうことだった。

 それでは静岡県の職業能力開発課へ連絡を取らせていただきますが、厚労省本省の貴方様のお名前を出してもよいかと訊ねると、どうぞ私の名前を出してくださいとの返事だった。

 そこで静岡県経済産業部職業能力開発課ものづくり人材班というところへ電話をして経緯を述べると、意外にあっさりと非を認めて善処してくれるということだった。直ぐに元の証書のコピーをとって訂正箇所を記入しファックスすると驚くなかれ二日後の8月16日には新しい合格証書が郵送されてきたのである。

 これまで役人仕事には兎角批判的な立場であったが今回の件については厚労省にも静岡県の担当者にも機敏な対応に大いに感謝している次第である。

コメント
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