吉野弘さんの詩が、2/2付けの朝日新聞・天声人語で 取り上げられていました。
改めて、詩と 記事の一節を 紹介します。
二月の小舟
吉野 弘
冬を運び出すにしては
小さすぎる舟です。
春を運びこむにしても
小さすぎる舟です。
ですから、時間が掛かるでしょう
冬が春になるまでは。
川の胸乳(むなぢ)がふくらむまでは
まだまだ、時間が掛かるでしょう。
・・・・
春の気配を探したくなるが、なかなか見つからない。この時になると思い出すのが、
吉野弘さんの詩「二月の小舟」である。
『冬を運び出すにしては 小さすぎる舟です。
春を運び込むにしても 小さすぎる舟です。』
二月は短く、そしてまだ寒い。
『川の胸乳がふくらむまでは、まだまだ、時間が掛かるでしょう。』
雪が溶け、川の水が増える春を楽しみに、ゆっくり
と待ちましょうよ。そんなふうに声をかけられている気がする。
……(略) 天声人語の紙面より
・・・・
冬と春にはさまれた2月の舟は、どちらの季節を乗せていいのか、戸惑っているのかも
しれません。まだまだ厳しい寒さをまとった冬は、運び出せません。暖かさをまとった
春は、冬を運びこんだら この寒さで風邪をひいてしまいそうです。
天気予報によれば、来週の初めごろから 気温が上がり、春の気配を感じ取ることが
できるとのこと。
それに合わせて 山の雪解けも始まり 川の胸乳もふくらんでくるのでしょう。
やがて、「後はよろしく!」と言いながら、2月の小舟が 冬を運び出していくことで
しょう。
そして、「後はお任せを!」と答えた3月の大舟が、元気な春を運びこんでくるのでしょう。
どこまで冬で どこから春なのか、季節の移り変わりを 楽しく見守りながら、冬を見送り
春を待ちたいものです。
改めて、詩と 記事の一節を 紹介します。
二月の小舟
吉野 弘
冬を運び出すにしては
小さすぎる舟です。
春を運びこむにしても
小さすぎる舟です。
ですから、時間が掛かるでしょう
冬が春になるまでは。
川の胸乳(むなぢ)がふくらむまでは
まだまだ、時間が掛かるでしょう。
・・・・
春の気配を探したくなるが、なかなか見つからない。この時になると思い出すのが、
吉野弘さんの詩「二月の小舟」である。
『冬を運び出すにしては 小さすぎる舟です。
春を運び込むにしても 小さすぎる舟です。』
二月は短く、そしてまだ寒い。
『川の胸乳がふくらむまでは、まだまだ、時間が掛かるでしょう。』
雪が溶け、川の水が増える春を楽しみに、ゆっくり
と待ちましょうよ。そんなふうに声をかけられている気がする。
……(略) 天声人語の紙面より
・・・・
冬と春にはさまれた2月の舟は、どちらの季節を乗せていいのか、戸惑っているのかも
しれません。まだまだ厳しい寒さをまとった冬は、運び出せません。暖かさをまとった
春は、冬を運びこんだら この寒さで風邪をひいてしまいそうです。
天気予報によれば、来週の初めごろから 気温が上がり、春の気配を感じ取ることが
できるとのこと。
それに合わせて 山の雪解けも始まり 川の胸乳もふくらんでくるのでしょう。
やがて、「後はよろしく!」と言いながら、2月の小舟が 冬を運び出していくことで
しょう。
そして、「後はお任せを!」と答えた3月の大舟が、元気な春を運びこんでくるのでしょう。
どこまで冬で どこから春なのか、季節の移り変わりを 楽しく見守りながら、冬を見送り
春を待ちたいものです。