はるみのちょっとTea-time

日々の暮らしのなかで感じたこと、市民運動のことなどわたしのことばで、つづります。

ダーティ・ウインドファーム暗タッチャブル

2009-04-08 | 風力発電

2009年4月8日(水曜日)
先日、風力発電のアラートに入ってきたニュースによれば
キンデンが、CEFの子会社だった、
CEF白馬ウインドファーム(株)と
CEF白滝山ウインドファーム(株)の2社の株を
100%取得し、キンデンの子会社化したとのことです。

キンデンは、風力発電設備工事を施工する会社、
今後の事業展開を勘案し、株式を取得したと
ありますが、正直、どういうこっちゃねん
はてな のわたしです。

なんでキンデンが買収せなあかんのか?
これからは、CEFやのおて、キンデンがなにもかも
取り仕切って、建設から運営から営業までするってこと?

さて、全国各地で問題になってる風力発電・・・
参考にさせていただいているホームページや
ブログを掲載しました。

風車問題を考える住民の会(東伊豆町)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~yunami/index.html

伊豆熱川(天目地区)風力発電連絡会議
http://blogs.yahoo.co.jp/izuatagawa2007

南豆の和(南伊豆町)
http://nanzumn.web.fc2.com/

風力発電・産廃「お勝手口」(豊橋市)
http://plaza.rakuten.co.jp/sugihana/

CEF南あわじウインドファームについて
http://hatosyogyo.web.infoseek.co.jp/public_html/cgi-bin/gotui/wind2/wind2.cgi

あの雲の 彼方へ(山口県白滝山ウインドファーム)
http://nagm12002.exblog.jp/
http://nagm12002.exblog.jp/8054697/
(再考・風力発電建設ダイジェスト版)

タヌパックスタジオ本館
(たくきよしみつさんのホームページとブログ)
http://takuki.com/index.htm
http://no-windfarm.net/(福島県大津辺山・黒佛木山)
(日本に巨大風車はいらない)

たくきさんのとてもわかりやすい風力発電の記事です。

そうだ! そうだ! そのとおり! と
ここは読んでほしい・・・というところを
はるみが勝手に太字にしました。

http://takuki.com/dsk/005.htm
『日本の風力発電がダーティな発電であるという意味』

風力発電のPRでよく、
「発電能力○○kw。これは○○市全世帯が使う電力の
○%に相当」といった表現にぶつかる。
うっかりすると騙されてしまうが、
よく考えてみるとおかしいことに気づく。

風力発電は人間の意思で発電量を
コントロールできるものではない。
いつ発電できるか予測がつかない上に、
風が吹かなければ発電量はゼロ。
これが火力、水力、地熱などの発電方法との決定的な違いだ。
例えば、日本最大級2500kwの風車はすでに南あわじ市にある。
2500kw×15基で37500kwというふれこみだ。
川内村にそれ以上の規模(26基・65000kw)の
風力発電プラントを計画しているCEF社のものだ。
この「37500kw」は、一般家庭12000世帯が使う電力量であり、
12000世帯は、南あわじ市の全世帯の2/3に
相当するという説明がなされる。
 
しかし、この風力発電プラントで南あわじ市全世帯の
電力消費2/3を「まかなって」いるわけではない。
まず、風力発電は無風なら発電量ゼロである。
2500kwというのは、この風車が設計された
最適風速13mのときの出力であり、これが例えば
風速8mになると、出力はたちまち1/4以下の600kwになる。
この計算でいくと、2500kwという最高出力に対しての
年間発電量は約28%にまで下がる。
これは机上の計算ではなく、実績値だという
(CEF社自身が質疑応答などで答えている数値)。
 
次に、これは24時間稼働していて発電する量であり、
電力消費量が減る夜間8時間を引けば、
実効性のある発電量は20%以下だ。
電気が余っている(いらない)時間帯にいくら発電しても、
そんな電気は意味がないどころか迷惑なのだ。
となると、12000世帯分の電力というのは、
2280世帯分にまで落ちてしまう。
では、2280世帯ならまかなえるのかといえば、そうではない。
なぜなら風力発電は風が吹いていないときは
発電量ゼロなのだから、その時間帯をカバーする
電力は必ず必要になるからだ。
今、風が吹いていないから電力を供給できませんといって
テレビが消えたり、ネットが途切れたり、
手術中の患者を放り出すわけにはいかない。
となると、予測不能に突然訪れる電力供給量ゼロの時間帯を
カバーする電源が他に常時稼働していなければならない
わけだから、風力発電があってもなくても
関係なくなってしまう。
 
つまり、南あわじ市の風力発電プラントは、
年間の出力合計がいくらであっても、「○世帯分の電力」を
まかなっていることにならない。
今まで通り、他の発電施設が動き続けている。

風まかせで発電したりしなかったりする、
その気まぐれな電力を買う義務を法的に負わされた
電力会社としては、仕方なく買うが、
その電気はもともと別の手段(火力や原子力、水力)で
発電していた電気と「まぜて」使うことになる。
風力発電所が発電しているときはその電気を100%使って、
その分、大型火力や原子力をこまめに止めたり出力を落とす
ということは無理なので、他の発電施設の稼働時間や
消費しているエネルギーが大きく減るわけではない。
 
原子力はもともと臨界状態になったら出力調整は
極力したくないシステム
(出力調整棒の抜き差しは危険だから)。
普通は一回発電状態になったら、次の定期点検で
炉を止めるまではフル稼働で動き続ける。
火力も、大規模発電所ほどこまめに出力調整することは難しい。
「何月何日の何時から何時までは風力から○○kw来ます」
と分かっていれば、その時間をスケジュールに入れて
出力を落とすこともできるだろうが、そうはいかない。
まさに風次第なのだから、発電能力がいちばん余っている
深夜の時間帯に風力発電から大量の電気を
買わなければならないという不条理が日常的に起きる。
 
深夜帯は、ただでさえ原発から生じる余剰電力を
消費するために揚水発電所などを稼働させている。
そこに追い打ちをかけるように気まぐれな風力発電所から
電気が送られてきても迷惑なだけだ。
 
このように、常に予想使用量を上回る電力を
準備していなければならない電力供給システム全体にとって、
いつなんどきどれくらいの電力が得られるのか
まったく予想が立たない風力発電は、
ただのお荷物でしかない。
みんなが寝静まっているときに突然予告なく不要な仕事を始め、
必要なときにはパタッと寝てしまう迷惑な助っ人。
その助っ人を「君は本当に偉いね」と言って特別扱いし、
正社員以上の時給を満額で支払っている……
そんな馬鹿な会社があるだろうか。
 
それなのに、PRする上で、風力発電からの買電量を
すべてカウントし、これだけ発電している、
全発電量の○%を風力でまかなっているというのは、
詭弁も甚だしい。
実際には、風力とは無関係に他の発電施設が
計画発電しているところに、風力発電からの
予測不能の電力が加わったり消えたりしているだけだ。
つまり、売電100%保証の風力発電プラントを
止めたところで誰も困らない
(むしろ余計な電気を買わなくていい電力会社は喜ぶ)。
「有効出力」という考え方では、発電量ゼロと同じではないか。
 
そんなことはないというのであれば、
電力会社に押し売り的売電をするのではなく、
発電した現地で自己消費すべきである。
自己消費している電力は、間違いなく
「そこで使われている電気」なのだから。
 
時間が関係なく、発電できたときだけ動かせばいい
機械があったとする。
そこに風力発電装置をつないで、発電できたときだけ
機械を動かすというのであれば意味がある。
なかなか想像しにくい図ではあるが、想定出力より
はるかに大きな揚水発電所を作り、揚水ポンプを
風力発電で動かし、送電は水力に変換してから
需要に合わせて行う、ということであれば、
理論的には可能だろう。
ただし、発電効率はガクンと下がる。
ただでさえ効率の悪い風力発電の電気をさらに減らして
水力に変換したところで使い物になるわけがない。
 
風力発電が生きる状況というのは、小規模な風車で
小規模に発電し、蓄電が低コストでできる環境だろう。
あるいは、小規模風力発電の電気を現地で使い切り、
足りない分を外から補うという図式なら正しい。
 
1年中一定の風が吹く広大な無人地帯があり、
多少の発電量の凸凹は国外も含めた周辺の発電施設と
密に結んだ「配電ネットによるクッション」で
飲み込めるという条件があれば、
ある程度風力発電向きの環境と言える。
ヨーロッパの風力発電はこれに近い。
 
あるいは、僻地で、電力会社が電線を引くのも
嫌がるような場所に
住む人が、自前の小規模風車と発電機、十分な蓄電設備を
持って電力を自給自足するというのなら、
それこそ理想的な風力発電生活かもしれない。
(この場合は太陽光発電のほうがずっと楽だろう。
あるいは併用するか……)
 
電力需要のピーク時とボトム時の差は、
大きければ大きいほど、柔軟に発電量を
コントロールできる施設を増やす必要がある。
その点では、貯水型水力はいちばんの優等生で、
原発は融通のきかない劣等生。
コントロール不能な風力は問題外である。
 
水力で調整できない幅が出てくると、
火力を調整するしかない。
火力は新型のものほど燃費がよく、
より少ない化石燃料で効率よく発電しているが、
巨大火力発電所は短時間に火を入れたり消したりは
できないから、出力調整しているときも、
かなりの燃料が燃やし続けられている。
 
出力調整において「問題外」である風力発電が
巨大化すれば、この事情はどんどん悪化する。
無風状態になり、風力からの供給電力がゼロに
なったときにカバーするために、スタンバイ状態に
しておく火力を増やさなければならず、
石油の利用効率が悪くなる。
 
また、電力需要が大きな大都市ほど、電力需要のピークと
ボトムの差は大きいから、計画発電ができなければ、
石油の無駄遣いも増えてしまう。
 
福島県は首都圏へ電力供給をしている基地だから、
そこに発電時間と発電量の予測がつかない
巨大風力発電所が組み込まれると、
石油の無駄遣いの規模は
それこそとんでもないことになる。

風力発電が化石エネルギーの代替になると
考えている人たちは、
この点をもう一度冷静に見つめてほしいのだ。
 
日本で巨大風車を導入するのは、国の命令でその電力を
電力会社が買い取らなければいけないという不条理な
ルールがあるから初めて商売になるのであって、
効率よくエネルギーを作り出していることにはならない。
補助金は、出力が1万キロワット以上だと補助率が
ぐんと上がるそうだ。
となれば、風力発電業者はより多額の補助金を得るため、
何が何でも大出力の大型風車を設置しようとする。
このように税金を無駄遣いして、本来必要でない、
扱いにくい、予測不能な激しい凸凹のあるエネルギーを
勝手に作っているのである。
 
買わなければいけない電力会社としては、
この風力発電という鬼っ子に、せめて企業イメージを
クリーンにするための役割を担わせようとする。
そこで「ベストミックスの思想」とか
「クリーンなエネルギーを開発しています」とPRする。
また、グリーン電力証書などという詐欺的商売を発明し、
企業に協賛金を求めて、その企業が
「クリーンエネルギーを使っていることにする」。
(実際には風力発電から出ている電気だけを分離して
遠隔の企業に送ることなど物理的に不可能なので、
方便としてそういうことにして、
高いお布施を取っているだけである。
金を出す企業も、自社のイメージアップのために、
方便であることを承知で広告料代わりに割高な金を払う。
これはエネルギー産業ではなく、「広告業」だ。)

最初の命題に戻ろう。
「電力の○%を風力発電でまかなっている」という
PRにおける「○%」や「○kw」という数字は、
風力発電施設から
「買い取った電力量の合計」にすぎない。
実際には、風力発電が発電している時間帯であっても、
それに合わせてリアルタイムで大型火力発電所を
止めたりはできない。
 
風力発電からの電気に合わせて火力発電所の
出力を落とした状態でも、またいつ風力からの
電気がゼロになるか分からないから、
火力側は常にスタンバイ状態になっている。
燃料を燃やしたまま発電機を切り離したり、
効率の悪い低出力運転を強いられる。
これはエネルギーのロス、
石油の無駄遣い以外のなにものでもない。
計画的に火力発電所を運転できれば石油を
効率よく使えるのに、風力発電から予測不能な電力が
送られてくることで、石油を燃やしているのに
発電はしない空運転状態にしたり、
燃費の悪いくすぶり運転状態を強制されるのだから。
 
10の石油を燃やして10の電力を発生させられる火力発電所を、
10の石油を使って5の電力に落とし、減った5の分を
風力が補ったところでなんの意味があるのか。
これがたとえ10の石油を9や8に減らせたとしたところで、
風力発電に費やす石油エネルギーの無駄遣いは
はるかにそれを上回る。
本来火力や水力だけで済んでいたところに無理矢理
風力発電という余計なエネルギーを割り込ませただけだ。
 
風力発電が本当に石油の代替となるのであれば、
風力発電所から発生した電力のおかげで火力発電所の
燃料消費が減ったというデータがなければならないが、
そういうものは見たことがない。
(火力発電所の「発電量」が減った、ではなく、
「燃料消費量が減った」というデータで
なければならないことに注意)
 
各発電所で作った電気を「混ぜて」使う以上、
どの発電施設から発電している電気が有効かと
定義することはできないし、意味もない。
資料の上で、風力発電が発電する電力量だけが便宜上、
あたかもすべて無駄なく使われているかのように
数値発表されているだけのことである。
 
こうした矛盾や問題に対して、
政府はまったくまともな回答をしていない。
百害あって一利なしの実体を隠して、あたかも石油の代替に
なるかのように騙して石油を無駄遣いする。
その金は税金から出されている。
この金で儲けているのは、天下り先を増やせる官僚や、
法律や税金という力強い後押しを得て、
やりたい放題やっている風力発電業者だ。
 
建てた風車がすでに各地で引き起こしている
低周波健康被害や自然破壊は、
一体なんのための代償なのか。
山間地や過疎地で、ささやかに、精一杯暮らしている
人たちの健康と生活基盤を奪い、
官僚たちが自分の余生を有り余る金で贅沢に過ごす。
そこに先兵隊である風力発電業者や巨大風力発電プラントを
仲介する商社が便乗して儲けようとする。
末端では、疲弊しきった過疎地の土建業者や商店主などが、
自分たちの健康が犠牲になり、子供たちが住めなくなる
土地になってしまうこともよく分からず、
とにかく一時的にお金が落ちてくることを求めて受け入れる。
──これほどダーティな商売があるだろうか。
 
地球温暖化を食い物にして、天下り先を増やしている
官僚や、それを利用して儲けている企業へ、
生活基盤を奪われる住民たちが税金を通じて
貢がなければならないとは、あまりにも悲しい。
 
うんざりだ。これ以上、詐欺と押し売りの手法で
石油を無駄遣いするのはやめていただきたい。

★参考 「欧州における風力発電の現状(東京電力サイト
「南あわじCEFウィンドファーム見学会」、
「風力発電の活用」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする