金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【妄想 長屋談議シリーズ③】 立場ある人は『後出しジャンケン』にも備えるべし!

2024-01-27 02:59:44 | 妄想 長屋談議

 ここは東京の下町古くから続く長屋の一角

 井戸端で、熊さん八つぁんの2人が「お笑い芸人のDTのM氏が、瓦版屋の『文春』に報じられて、芸能活動をストップしている件」を話題にしているところに、長屋の知恵袋ご隠居さんが通りかかります。

 

 

ご隠居「この話は、詰まるところ、9年前に起きた『ドンチャン騒ぎの果ての痴話話』に過ぎないと自分は思う。恐らくは、大人である本人同士が『ドンチャン騒ぎの中で合意のうえで致した行為』の可能性が非常に高いと思える。だが、しかしね・・

「いわゆる、9年前に起きた『大人同士の秘め事』ですよね。それが、なぜ今になって、問題になるの?」

「そう言えば、アメリカのハリウッドでも、『#Me Too 運動』とかがあったよね。有名女優たちが、過去に有力プロデューサーの脅しに屈して性的被害にあっていたという話。また、最近では、故ジャニー喜多川氏による少年たちへの性被害も」

ご隠居瓦版屋の『文春』によれば、被害を訴えている女性は、ここ最近の『#Me Too 運動』『ジャニー喜多川氏の件』がトリガーになって、9年後の今、ようやく告発する勇気が出てきたと話をしているとのこと。これが、9年間黙っていた理由だそうだ」

「それでも、まだ分からないことが。『#Me Too 運動』の映画プロデューサーは、「言うことを聞かなければ、映画から降ろす」恐喝していたと。また、故ジャニー喜多川氏は、未成年の少年を相手にしていたから、明らかに暴行罪に当たるでしょう。どちらも、刑事犯罪に当たるもの」

「今回のDTのMちゃんの件は、プイと断れば済むだけの話。当事者の彼女は、本当に芸能界に入りたかったという背景があったにしろ、嫌だったら芸能界などに見切りをつけるか、あるいは他の有力者へのコネを探せば良いだけ。どうも、そのあたりは腑に落ちない」

ご隠居「ここからは、自分の妄想だから、他言無用ですよ。もしも、もしも本件が『ドンチャン騒ぎの中で合意のうえで致した行為』だったとして、9年前の話だから、どっちからも『何が真実だったか』を証明することは非常に難しい」

 また、大人同士の痴話話に対する世間の見方も、昭和から平成、平成から令和と大きく変化している。いわゆる「コンプライアンス」の基準はドンドン加速的に厳しくなっている。特に、政治家や有名人に対して、昭和の頃には問題にされなかったことが、現在は犯罪と同じように批難されることも少なくない。したがって、昔のことを蒸し返される時は、まずは「コンプライアンス」の『後出しジャンケン』によって厳しく裁かれることになる」

 

 ここで、ご隠居は一息を入れながら、こう話を続けます

 

ご隠居「それよりも、もっと厄介なのは、『過去の秘め事』というのは、現在の双方の立場の違いによって、そのリスクの大きさが全く異なるという点。DTのM氏のようなお笑い界のトップ・芸能界のトップにいる立場と、一般人である当該女性では、本件の騒ぎで「失うものの大きさ」が全く異なるということ。本件については恐らく、裁判になったとしても、双方ともに『何が真実か』を証明することは出来ないと思う。そうなると、女性側から『被害に逢った』と告発したことだけが残る。そうなると、DTのM氏のみ大きなダメージを受けて、『文春』も該当女性も、殆ど傷は負わない結果になるだろう」

「そりゃ、DTのMちゃんが可哀そうだよ」

「それじゃ、『文春』が書きたいだけ書いて、瓦版がいっぱい売れて、やりたい放題じゃないですか」

ご隠居「確かにそうだね。でもね・・。やっぱり、一番悪いのは、一番反省すべきはDTのM氏だと自分は思うよ」

「え⁉ なぜですかい?」

ご隠居「9年前と言えば、DTのM氏は既にお笑い界のトップにいた人物。というよりも、既にお笑い界トップに長く君臨していたスーパースター。そのような立場ある人物が、素人女性を相手に、ドンチャン騒ぎを続けていたこと自体、あまりにリスク管理意識が無さ過ぎたと言えるんだ。もう昭和ではないし、平成も押し詰まっていた時期だからね。

 もちろん、恋愛や逢瀬など、大人同士で、相手と合意の上ならば、自己責任でどうぞということではある。奥さんや子供への責任も含めて、自己責任で全てマネージメントできるならば、どうぞと。しかし、相手を選ばないと酷い目に遭うことになる。すなわち、その時は『合意』の上であっても、時間が経って、相手の気持ちが冷めてくれば、その事実を如何様にも利用されるリスクが出てくるということ。まさに『後出しジャンケン』だけど、そんなことは、当たり前に起きるよ、いつでも。美味しいネタだから、瓦版屋から多額の情報料が受け取れるしね。

 だからこそ、政治家や芸能人に限らず、どの世界でも上を目指す人間は、恋愛や逢瀬の相手には『自分と同じく、大きなものを背負っている人間』だけを選ばなければならない。そういう相手であれば、時間が経ったあとでも、『秘め事』を世間に晒すようなリスクは発生しないから。

 既に地位ある立場にいるにも関わらず、直近まで、一般の素人女性を相手にドンチャン騒ぎを続けていたツケが、ここで回ってきたということ。自業自得とも言える」

「ご隠居、厳しいっすね」

 

 ここでご隠居さん煙草に火を点けて一服。そして、最後にこう付け加えました。

 

ご隠居「仕方ないよね。DTのM氏は、仕事面で多くの人に酷く迷惑をかけたのだから。

 ちなみに、相方であるDTのH氏も、ときどき不倫報道で世間を騒がす人であるが、そんな時は、いつも奥方が『うちの主人は売れっ子芸人。遊びは芸の肥やしだから気にしていない。もちろん、女房としては厳しく絞めましたから、今はうちで意気消沈ゴリラになってます』などとコメントを出すもんだから、全く無傷で済んでいる。

 不倫と言うのは、所詮は家族の問題だから、奥方から『気にしていない』と言われると、瓦版屋も攻めようがない。また、DTのH氏は、該当の不倫相手にも手厚く『お詫び=お金』を出していると思われ、そっちからも文句が出ない。これこそ、高度なリスク管理能力と言える」

 

 熊さん、八つぁん、ともに、ご隠居の解説に合点が行った様子。それぞれ仕事に出かけて、井戸端談議はお開きと相成りました。

 

 それでは、おあとがよろしいようで・・

 

 


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