ギャラリー★で★トーク・アート
樹をめぐる物語展 1
樹をめぐる物語展 1
先日、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で行われた「ギャラリー★で★トーク・アート 樹をめぐる物語展」に参加させていただきました
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「ギャラリー★で★トーク・アート」とは、美術館の方から作品解説を聞くのではなく、参加者自身が作品を見て感じたことや考えたことを話し合う参加型の鑑賞会です
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参加者は6〜8名程のグループに分かれ、ガイドスタッフの方2名とともに対話をしながら4点ほどの作品を約1時間かけて鑑賞しました。
トーク・アートの後に自由鑑賞の時間も設けられているので、鑑賞会では見られなかった作品もしっかり観ることができます。
美術館の休館日を利用して行われているので、じっくり作品を観ることができるのもイベントの魅力です
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トーク・アートでは、絵や画家の予備知識は一切いりません
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作品を観てをどのように感じるか、どう考えるかということを楽しく話し合えるというのは、トーク・アートならではかもしれませんね
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では、皆さんにもほんの少ーしだけトーク・アートの雰囲気を味わっていただきたいと思います
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まず、この絵をご覧下さい。
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では、質問です。これは何が書かれていると思いますか?
もちろん、展覧会名から考えれば間違いなくこれは「樹」を描いています。
しかし、ギャラリー★で★トーク・アートに参加する小学生はもっと自由な見方をするそうです。
「怪物の足だ!」なんて感想を持つ子もいたそうですよ
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改めて、じっくりとこの絵を観ると
「なぜこんな全体像ではなく、樹の根元を描いたのだろう?」
「影ができているけど、この木の葉は生い茂っているのかな?」
「この周りには何があるのだろう?そもそもここは公園?森の中?」など、今まで見えてこなかった疑問や意見がポンポン飛び出してきました。
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展覧会で実物をご覧頂くとよくわかるのですが、この樹の下草の緑色の中には、黄色や赤、青色が入り交じっています。
参加者された女性は、「小さな花が咲き乱れているんじゃないかしら」とおっしゃっていました。
じっくりと作品を鑑賞しているつもりでしたが、小さな花が描かれているなんて、今まで考えもしませんでした
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ちなみに、ガイドスタッフの方によると、展覧会に来た人が1つの作品を見る平均時間はなんと10秒しかないそうです。
思ったよりも短いのですね
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一人で作品を観ることも良いですが、グループで感想を話しながらじっくり鑑賞すると、今まで気がつかなかったことを発見できるのだと実感することができました
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明日も引き続き、トーク・アートの世界へ皆さまをご招待致します
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お楽しみに
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さて、東京会場の会期も残すところあと5日になりました
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まだご覧になっていない方、お見逃しのないよう心よりお待ちしております
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※ 使用画像
1枚目:レオ・ゴーゾン《樹木の習作》1887年頃 個人蔵 Collection privée
2枚目:レオ・ゴーゾン《樹木の習作》(部分) 1887年頃 個人蔵 Collection privée
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1
損保ジャパン日本興亜本社ビル42階
アクセス
【電車】
・ 「JR新宿駅西口」「丸ノ内線新宿駅・西新宿駅」「大江戸線新宿西口駅」より徒歩5分
【車】
・ 新宿ICより3分
詳細は、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館HPにてご確認下さい
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館HP