アートインプレッション

株式会社アートインプレッションは、美術展の企画を主な業務としている会社です。

アートインプレッション設立10周年 代表挨拶

2010-06-14 12:30:05 | Weblog
設立10周年記念レセプション、市川飛砂代表挨拶を掲載します

5月31日、ホテルニューオータニにて弊社設立10周年記念レセプションを迎えることが出来ました。
ここまで業務を続けてこられましたのも、ひとえに皆様方のご支援、ご協力の御陰でございます。
あらためて皆様へ感謝の意を表すると共に、レセプション当日の市川飛砂代表取締役の挨拶全文を以下に掲載させていただきます。




皆様、本日はアートインプレッション設立10周年記念レセプションにお越しいただき、誠にありがとうございます。

私は、本日ご臨席賜っている、亀山郁夫先生が学長を勤められる東京外国語大学フランス語学科を卒業、その後、つくば大学にて西洋美術史を専攻いたしました。つくば大学大学院では、残念ながら一昨年の2月に故人となられましたが、恩師であります中山公男先生に師事し、フランス近代美術を専攻しました。このような訳で、私はもともとフランスの美術が専門で、つくば大学終了後に、フランス人ピエール・ボードリ氏が社長の日本アドヴィザー株式会社に入社し、展覧会プロデュースの初歩から教えていただきました。外語大出身で、フランス美術専攻ということで、即戦力になると期待されていたかと思いますが、その期待とは裏腹に、展覧会業務は私の想像を絶する世界で、海外業務に加えて、国内関係者の方々との連絡調整が実に多岐に渡り、毎日が勉強と驚きの連続でございました。

最初にアシスタントとして携わった「エッフェル塔100周年記念」展はとても印象に残っています。フランスを象徴するエッフェル塔100歳を記念する、美術・建築・ファッションをテーマにした展覧会で毎日のように届くフランスからの連絡や、それを受けての日本の主催者や関係者の方々とのコーディネートは大変ではありましたが、とてもアクティブで興味深く、この展覧会で一挙に展覧会業務の洗礼を受けたように思います。

その後、シャガールの展覧会や、本日ご挨拶賜りました庭園美術館の井関館長に親身のご指導をいただいたイタリアのデ・キリコの展覧会などに携わり、株式会社アートプランニングレイで数年勤めた後、2000年にアートインプレッションの立ち上げとなり、現在に至ります。

この間、本当に多くの方と知り合い、ご指導いただいて参りましたが、会社を立ち上げて間もなく、私が長く一緒に仕事をしていたアメリカの美術館長から、ロシア、サンクトペテルブルグのエルミタージュ美術館と国立図書館を紹介され、その時からロシアとのおつきあいが始まりました。このことがきっかけで
2003年には最初のロシア展である「エカテリーナ2世のセーブル磁器展」が開催の運びとなり、三越本店において約5万人の来場者を迎えることができました。

私にとりましては、ロシアは全く未知の世界で、最初は本当にできるのだろうかという心配もありましたが、やはり、ロシアが持つ芸術・文化の水準の高さ、奥深さは素晴らしく、また同時に私のパートナーである美術館の方々の誇り高くも温かい対応によって、継続してロシアの展覧会を開催することができました。中でも、国立図書館の版画・写真セクションの部長は、私がロシアの母と仰ぐほど、親身に相談にのってくれましたし、また何よりも、本日ご臨席賜りましたベールイ駐日大使様を始めとして、本日、モスクワからご臨席いただきました元文化参事官ガムザ様など、ロシア大使館にも多大なる御協力をいただきましたこと、この場を借りてあらためて感謝申し上げます。

このような経緯をたどり、昨年はアートインプレッションにとりましては、大変に大型の展覧会、「国立トレチャコフ美術館展-忘れえぬロシア」の開催にこぎつけました。また恒例ともなって参りましたエルミタージュ美術館とはこれまでに三つの展覧会を開催し、来年に向けてもエルミタージュが所蔵する素晴らしいガラスコレクションの展覧会なども企画をさせていただいております。
また今後はロシアのみならず、ヨーロッパを中心としたテーマの展覧会、さらには、日本の文化をきちんとご紹介する展覧会にも取り組んでいきたいと思っております。

ここまで継続して展覧会事業を続けてこられましたのも、本日ご出席の皆様の温かいご協力のおかげと思っております。主催者である美術館やメディアの方々、また、輸送、保険、印刷、出版などの方々には、いつもご指導、ご協力をいただき、時には私のわがままもお聞き入れいただき、本当に感謝申し上げます。

最後になりますが、私にとって大変幸せなことは、良いスタッフに恵まれたということです。本日司会進行をお願いしている、弊社相談役の清水一郎さん、スタッフの近藤あや、木村はるかをこの場を借りて紹介させていただきます。

アートインプレッションは今後も、これまでに培った皆様との関係を大事にしながら、より魅力的な展覧会をめざすとともに、海外の優れた文化をご紹介することにより、幅広い国際交流に貢献していきたいと思っています。

今後とも皆様のご指導、温かいご支援をお願いして私の挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。