駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

本当に困る

2024年10月23日 | 医療
            


 老老介護問題としばしば取り上げられるが、実際にそれに直面している現場は本当に苦労している。奥さんが呆けて旦那が比較的しっかりの組み合わせが意外に多い。奥さんは身体は比較的元気だが認知が進み妄想が出て、旦那は頭の方は割としっかりしているのだが身体の方は筋肉が落ちて動作が鈍くなっている。子供が居てもいつも頼れるわけではない。
 残念ながら起死回生の名案はなく介護保険を使ってケアマネ訪問介護の助けを受けながら施設利用次いで入所とだんだん終わりに近づいてゆく。その途中で終止符が打たれることも多い。
 こうした医療介護に携わる人が数多くいる。医師看護師は比較的経済的にも社会的にも恵まれているが、介護で働く人達は十分な理解や収入が得られているとは言い難い。政治家は生産性を挙げて給与を増やそうと言うが、介護施設で一か月働いてみるといい。美味しいこと勇ましいことを言って票を集めようとする政治家には投票しない。利権と癒合する政治家ではなく、少しでも事実と向き合う政治家に投票予定だ。

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室内でも熱中症

2024年07月31日 | 医療
         

 異常な暑さが続いている。室内でも熱中症になることがあるので気を付けないといけない(お年寄りが多い)。オーエスワンやポカリスエットがあるので利用するとよい。脱水にはオーエスワンの方がよい、ポカリスエットは糖分が多めで口当たりが良いので飲みやすい。梅干しなどと一緒に飲むとよい。血圧が高めの人でも、汗をたくさん掻いていればオーエスワンを飲んで差し支えない。とりあえずコップ二杯が適当、時間をおいて補うのがよい。
 ただどちらも汗を掻いた時に飲むのがよく、常用で大量に飲むのは良くない。
 あらゆることに言えるのだが予防が一番、明らかにおかしくなってからだと回復に手間と時間がかかるし、場合よると救急車を呼ばなければならなくなる。
 今はもう居ないと思うが、昔は炎天下にもう一本などと50m走らせて、水を飲もうとするとこらなどと怒る指導者が居た。指導者失格、指導者の方を病院へ連れて行った方がよい。
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薬が足りない

2024年07月27日 | 医療
          

 またコロナが流行し始めたせいか、咳止めが品不足になっている。いくつか種類があるから、いつもとは違う薬を処方しているが使い慣れない薬は使い心地が分からずやりにくい。何十年前からある薬なので製造は簡単なはずだが、利の薄い薬なので在庫を貯めないようにギリギリの生産量でやっているのだろう。 
 無くても命に関わることはなさそう?だが、迷惑するのは患者さんで治療する側としては申し訳なく不全感がぬぐえない。
 需要の予測はもう十一波なのでかなり正確にできるはずだ。患者さんに皺寄せが行かないよう知恵を絞って欲しい。
 それにしても、八月は暇としてきたものだが新型コロナで変わった。医療関係だけでなく世の中が変わった。二十一世紀のペストと言っても大袈裟ではない気がする。
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軽い熱中症になる

2024年07月22日 | 医療
             

 
 山小屋でちょっと外仕事をした。草を刈ったり、不要になった資材を整理したりだったのだが、高々一時間半ばかりで、眩暈ふらつきを覚え慌てて小屋に避難した。S氏は私より十五分程早く姿が見えなくなり小屋に戻っていた。熱中症の始まりと分かっていたので、身体を冷し水分を取った。二人とも小一時間で回復し昼食を取ることができた。熱中症にはその時の体調や基礎体力が関係しているようで、K氏とF氏は二時間炎天下で動き回り頑張って仕事を片付けてくれた。一番年長で八十過ぎのF氏が平気だったのには驚いた。
 とにかく、おかしいと思ったら頑張らず水分を取り日陰で休むことだ。当たり前のようだが、しばしば人は体調よりも仕事を優先してしまい後で後悔することになる。
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現実となると難題

2024年07月05日 | 医療
           

 今朝は朝から暑い。亜熱帯ジャパン到来だ。
 家庭での介護の際、患者さんが重いと家族が大変。大変とはどういうことかとゆうと、へなへなと倒れこんだ母を抱き起こすことができないのだ。母一人子一人の介護、華奢なお嬢さん(と言っても六十代)は認知で太めの母親を床から起こすことが出来ない。やむを得ず訪問看護師を呼んだところ、冷たく身体介助は訪問看護師の仕事ではありませんと言われてしまった。どうすればいいんでしょうかとお嬢さんが相談にやってきた。忙しい訪問看護業務にしてもちょっとそれはないのではと思ったが、突然呼ばれて来たら患者さんが持ち上げられないので手伝ってと言われ、そんなことでと思わず口を衝いて出たのだろう。
 医療費抑制のために総合病院では社会的入院と言われる長期入院が認められなくなった。自宅での看病介護を支援するために導入された訪問看護制度はまずまず機能しているのだが、弱者へのしわ寄せをなくすことは難しい。
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