駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

悪い夢

2022年05月31日 | 世の中
          

 この頃少し頭がおかしくなったのだろうかと思うことが増えてきた。平成は変遷の時代で社会が深層で変質し、それが令和になり一挙に表面化してきたのだろうか。年を取って頭が硬くなって旧い考え方に凝り固まっているせいではないと思う?。
 科学技術の進歩に人間の精神が追いつけず、日本人が取りあえずの都合で動いてしまっているように見える。損得と偏差値以外の物差しが消えてしまったように見える。作り話でももっともらしく響けばそれが通る世の中になってきた。或いはこれはいつか来た道なのかもしれない。
 恵まれない人や弱者に優しい誤魔化しのない社会など絵空事で、今だけ金だけ自分だけと思っている人が増えてきているのではないかと恐れている。
 まあちょっと極端に誇張し過ぎたかもしれないが、政治就中政治家の不毛からそう感じてしまう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

急に暑くなった

2022年05月30日 | 人生
             

 昨日は三十度とまるで真夏のような暑さだった。半袖はまだタンスの奥なので袖をまくり上げていた。高々十ヶ月ほど前のこと七十数回も巡り会った夏なのに、濃い緑とギラつく日差しに改めて夏を実感した。
 子供の頃は夏が大好きだった。長じても、ついこの間まで夏は好きな季節だったのだが、今年はたかだか数日の夏日でもう沢山になった。後期高齢の洗礼だろうか、忍耐力が衰えた。
 患者さんを英語では何故かペイシェントと言う。日本では医者の方(内科医)もペイシェンスを必要とするのだが、この頃とみに忍耐力が落ちてきたと感じる。特に難聴の患者さんとの会話が苦痛になってきた。忍耐の向こうに得られるものの素晴らしさは重々承知しているのだが、もう結構という気持ちになってきた。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

不思議に美味しい

2022年05月29日 | 旨い物
             

 ネスコーヒーを買うに十分な小遣いはあるのだが、どうも妙なところで倹約する癖があり、今はお安いベトナム産のユニバースターコーヒーを飲んでいる。ネスコーヒーの半額以下としびれる安さだ。ちょっと日本のメーカーにはない味であんまりコーヒーらしくないのだがそれなりに美味しい。どうもラベルだけが日本用でどんな工場でどんな豆から作られているのだろうかとちょっと気がかりだがG氏によればベトナム人は東南アジア諸国の中では最も信用がおけるそうだ。それにフランス領だった事があるし中国の影響もあるので味覚も確かなようだ。
 東南アジアで唯一行ったことがあるのはベトナムで、十年前僅か三日間の滞在だったが食べ物も美味しく人間の印象も穏やかで良い印象を持っている。ユニバースターコーヒー、いつも手に入るわけではないが、これからも見かけたら買っておこう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

女流棋士誕生なるか

2022年05月28日 | 趣味
          

 女流の里見四冠が昨日行われた棋王戦トーナメントで本戦出場を決めた。これによりプロ四段になれる可能性が出てきた。直近の公式戦を十勝四敗としプロ棋士編入試験の資格を得たためだ。
 将棋と碁ではプロの資格に違いがあり、将棋は奨励会三段リーグを勝ち抜いてプロの四段になれる。今まで女性でこの三段リーグを抜いてプロ棋士になった女性は居ない。女性のプロ将棋棋士は全て女流のプロ棋士で男性のプロ棋士とは資格が異なっている。今回の快挙で里見女流四冠に別ルートではあるが将棋プロの道が開けた。まだプロ棋士編入試験を受けるかどうか意思表明をしていないがぜひ挑戦して欲しい。
 ちなみに碁の女性棋士はまったく男性と同じ条件でプロの資格を得ており、女性でも男性でも同じ段位なら同格になる。
 なぜ将棋と囲碁で女性の力に差があるのかは諸説あるようだが定説はない、空間認識能力の差だろうか?。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どうやって越したか九十の山

2022年05月27日 | 診療
           

 Tさんがやってきた。マイペースで騒がしいので来たのが直ぐ分かる。「先生にお世話になって二十年になる」という。それよりも来月九十一歳になるというので驚いた。「よく九十まで生きたね」と率直な感想を言わせて貰う。
 病気の問屋と言うほど病気がある。高血圧、肝臓、糖尿病それに癌まである。癌は一度再発しているのだが、三年前に上手く取り除くことができた。勿論、御主人はとっくに亡くなり自由気ままにしているが、幸い近くに娘さんが居て手助けをしてくれる。「あたしゃあ、気にしないだよ、それが良いかな」と言われる。確かにくよくよされない。マイペースと言っても我が儘ではなく、理解力は悪いが総合病院のY先生と私の言うことにはどういうものかよく従う。
 「先生の言うことを聞かないと診てくれなくなると困るから」と言われる。勿論、診なくなることはないが匙を投げることはあるかもしれない。
 血圧は良好だが糖尿病は優等生ではなく、若い専門医が診たらインスリンを打ちなさいと言うレベルだ。癌だって再々発の可能性があり油断できない。診ている方はヒヤヒヤしているが、いつの間にか九十一歳になるというのだから驚いてしまう。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする