広島というとどうしても反射的に原爆を思い起こし、そこで地勢への興味が停止してしまい、広島が太田川という川の三角州に出来た街なのを知らなかった。先日、衛星放送で広島の川をテーマにした番組の後半を見た。たぶん半分も見られなかったと思うが、えっ広島の街というのはこんなに川と橋に彩られた情緒豊かな所だったのかと新鮮な驚きがあった。
未だ市電が走っており、あの独特の広島弁が話されている。市電が橋を渡る音を朝な夕なに聞いて、生まれ育った町に生きる喜びを感じているという蕎麦屋の女将が出てきた。「そうじゃろなあー」と聞いた。
水の流れる川の他にネオンの川もあるようで、そこで溺れる人も多いらしい。この川を渡ると午前様になるけん、今日は止めとくというお兄さんや、いやあここでママに憂さを聞いて貰って、明日からまた働くんよというおじさんも出てきた。ネオン街は不振の都市が多いようだが、広島では健闘しているらしい。
友人に広島出身だが、当地の病院に出張させられ?、当地で開業したT君が居る。今度会ったら「なんでー、広島に戻らんかったの、広島ええとこやないの」。と聞いてやろうと思う、否これは酷な質問かもしれんな。