駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

公平公正を如何に

2010年09月28日 | 町医者診言
 民主主義では、と言っても私はこの頃民主主義というのがよく分からなくなっているのだが、公平公正が保たれることが不可欠である。
 公平公正はそう称することは容易であるが、それを検証するのは難事である。殆どの人は自分の意に沿わない事自分の利に反する事には、不公平不公正だと異議を唱えるだろう。ではどうやってこの不確かな公正と公平を判定、検証して行けば良いのだろうか。
 直近、この検証が不十分なことが明るみに出て来ている。司法行政立法の権威主義的託宣や密室合議に対するジャーナリズムの検証機能が十分に働いていない。科学的を装う手法がまかり通っている。
 公平や公正は自明のようで個々の具体的な事案では曖昧模糊としがちな命題である。生物多様性からの連想であるが、十二分に多様な標本抽出が必須で、衆愚とならないために十分に多様な論者による論議説明が必要と思われる。
 真っ先にメスを入れて欲しいのが世論調査だ。世論調査の公平公正さを検証する必要がある。お遊びお楽しみのアンケートならともかく、いつの間にか神器のごとく使われる世論調査には洗い直しが必要だ。NHKの中立性にも疑問があり、ここにもメスを入れる必要があると思う。
 ふと気が付けば医療界(臨床現場)は厳しい批判の目に晒されてきたせいか非常に透明性が高く、公平公正が比較的良好に保たれている。自分の業界を高く評価するのも気が引けるが、参考になる事例と考える。
コメント
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