いつの間にか初夏、緑が目に染みる季節になった。一ヶ月ぶりに山小屋で仲間とミーティング、小屋の周りの草を刈って、部屋の中を少し片付けた。一寸小屋が傷んできているので、次回修理する話になったのだが、G氏が居ないので誰が実際に手を動かすか、宿題が残った。三人寄れば文殊の知恵ではないが、七人で動いていたのだが、G氏が亡くなりH氏が八十を過ぎて来られなくなったので五人になってしまった。今までは、それぞれの才能で大抵のことは出来てきたのだが、G氏に変わって器用に工具を使いこなす人が居なくなってしまった。F氏は知識は豊富なのだが、役職が長く実働から遠ざかっていたので、口は出ても手足の動きは悪い。新しい仲間を入れたいが、友人というものはそう簡単には作れない。旧知で比較的若く体力のある七十前のD氏を勧誘している。
どうも年代のせいか、病気の話とリタイヤ後の生活の話が多い。帰り道、自分もそろそろ仕事を減らして引退を考えなければならないと考えた。数年前までは年齢より若く見えるし体力もある気がしていたのだが、この一年で急に年を取った気がする。引退の時期は脳と身体が教えてくれる。