「むつ署は26日、むつ市田名部二又の山中で、身元不明の男性の遺体が22日に見つかったと発表した。目立った外傷はなく、事件性は薄いとみている。
調べでは、男性は20代ぐらいで血液型B型。身長約180センチの中肉で、遺体は一部腐敗がみられる。所持品の中に、今月3日発行の新潟から秋田までのJR特急券があったが、乗車券はなかった。
黒色のリュックサックや現金が入った財布、デジタルカメラなどを所持。グレーのダッフルコートや白のカーディガン、紺色のジーンズ、黒色のタイツなどを身に着け、茶色のトレッキングシューズ(27.5センチ)を履いていた。
22日午後2時半ごろ、付近で下草の刈り払いをしていた作業員が遺体を発見した。」
二又は恐山に向かう県道4号線(恐山街道)の途中にある。
二又沢と県道4号線が交差する一帯がそうだ。
だいぶ前の話だが、小学校の遠足で行ったことがある。
最近は、自転車の訓練に、二度ほど登った。
この道路沿いでは、最後の民家がある地域だ。
冬の除雪は、二又沢の橋から2km弱の位置までだ。
「釜臥山の死体」もイヤーな気分だが、今度は藪の中なのだろう。
下北の山の中には、山菜採りで行方不明になったまま、未だ見つかっていない人が多くいる。
ヤブ山を歩くということは、そのような人たちを見つけてしまう可能性があるということだ。
嫌だが、下北で山を登るには、登山道のはっきりした2~3の山だけを登るか、藪漕ぎかの選択となる。
当然結論は明らかだ。
標高の低い、下北の山を楽しむには、藪に突っ込むしかないのだ。
地図とコンパスで、ゲームのような感覚を味わえるのも、ヤブの楽しさだ。
それにしても、死体とのご対面は嫌だな。
11月23・24日。八甲田小岳へ行ってきた。
朝7時、むつを出発。
10時過ぎに酸ヶ湯駐車場から登り始めた。
天気も良く、気温も高め。
ペラペラヤッケだけ羽織り出発。
しかし、予想通り地獄沢からは、風の洗礼を受けるが、樹林帯に入ると穏やかになる。
非常にわかりやすい。
小屋につくと、日本山岳会の方が8人(?)くらい居て、小岳へ向かうところだった。
我々も同行することにして、スノーシューの後ろを、ツボ足で追う。
お陰で、難なく(数度、踏み抜いて腰まで埋まったが)山頂到達。
風の中、大岳を見ると、山頂は雲で見えない。
高田大岳はその勇姿を、きっちりと見せつけていた。
そそくさと山頂を後にし、温かい小屋に戻る。
午後3時ころから飲み始め、お行儀よく8時に就寝。
翌日は7時まで寝る。
外はガスで視界が効かず、大岳はあきらめて素直に酸ヶ湯に降りた。
買ったばかりの安物のスパッツを試したが、合格点だった。
ただし、靴底に引っ掛ける部分がなんとも頼りないので、改良することにした。
今日の新聞に、1ヶ月前に「釜臥山の小屋」で発見された死体の身元が分かったと報じられていた。
「むつ市大湊の釜臥山を訪れた男性が自分の所有する小屋の中でミイラ化した遺体を発見し、110番通報した。遺体は男性で身長がおよそ168センチ、白髪ま じりで、上下水色のジャージを着ていた。10月19日、むつ市の釜臥山にある小屋の中でミイラ化した男性の遺体が見つかり警察が身元の確認を進めている」
釜臥山の小屋=山小屋???
今年の、1月??2月だったか、釜臥山の某所で山小屋を発見。
結構新しく、埋まりそうな窓から中を拝見。
住み心地はよさそうな、一部屋のこじんまりした小屋だ。
もちろん死体なんかなかった。
山で絶対に会いたくないもののひとつだが、可能性はある。
山菜採りで、行方不明のままの人がまだいる。
山で、それもヤブの中で長靴の片方だけ見つけたことがあるが、イヤ~な感じだ。
その時は、尾根を離れて沢筋を下った。
昨日は、朝ゆっくりと起き、予定通り高野山へ行ってきた。
袰部のぶどう畑を真っ直ぐに突っ切る道路が、どこまで続いているのか心配だったが、幸い尾根の上まで入ることが出来た。
出だしは踏み跡があったが、尾根をどんどん尾根を外れてゆくので、尾根に戻る。
ここからは完全にヤブとなった。
林班界の見出し杭辺りから再び踏み跡が出てくるが、長続きせず、ネマガリの低いヤブに戻った。
1時間の藪漕ぎ予定が、1時間半かかってしまい、高野山に着いたのが昼近くだった。
三角点は探すことが出来ず(あまり興味が無い)、ふらふら歩いていると、伐採跡地にでた。
尾根の西斜面と、沢を挟んだ向かい側の尾根の東斜面一帯が、皆伐されていた。
一部地盤が露出している箇所があったので、ネイチャーストーブを燃やし、昼食を摂った。
北東に障子・北国・釜臥山が見える。
帰ろうと、歩き出した瞬間、かすかに風が吹き、当たり一面「ザー」と音がした。
まるで沢の中に居るような気分になり、しばし立ち尽くした。
ブナの葉が一斉に落ちたのだ。
時間があったので、見出し杭から、踏跡を求めて東の沢に降りてみたが、なにもないことを確認しただけだった。
後は尾根を外れず、登りの踏み跡に戻ることもなく、きっちりと藪漕ぎを続けた。
あちこち寄り道したせいか、帰りも1時間10分かかった。
帰ってから、実家の玄関の鍵を直し、風呂に入ってビールを飲む頃には、日が暮れていた。