「開智」の特長としてよく挙げられるのは主に次の4項目です。子どもの心身の発達段階を考慮した「4・4・4制」
人間関係を学びリーダーとしての経験を積む「異学年齢学級」
子どもたちの個性や資質を最大限に活かす「習熟度別授業」
知的好奇心に応え「自学・自習」の能力を伸ばす「パーソナルの時間」
ところが、入学して改めて開智の良さを実感させられたことの1つに、「FW=フィールドワーク」というものがあります
開智総合部の「フィールドワーク」とは…
普段生活している「家庭」や「学校」という環境から離れ自然の中で集団活動することにより、自然の偉大さ・美しさを発見しつつ様々な感動・驚きを実感し、生きた知識を身につけ学ぶ喜びを知る…
そのような趣旨だと思います。
この「フィールドワーク」
どの学年も毎年1回行われます。1年生(1泊2日)
親元を離れ、初めての宿泊体験をします
娘も去年、筑波登山に行きました。
1年生のテーマは、「生活」。
「自立」の第一歩です。
お父さんやお母さんの手を借りず、身の回りの全てを自分自身でしなければなりません。
「集団生活」の中で、ワガママを言わず規律を守る姿勢も同時に学びます。2年生(2泊3日)
他学年のフィールドワークは夏~秋にかけて行われますが、2年生だけ「冬」のフィールドワークです。
冬の雪深い山間に宿泊し雪国の生活を体験しながら2年生のテーマである「遊び」について学びます。
(詳細は、「その2」で…)3年生・5年生・7年生(3泊4日)
集団による野外活動です
テント設営、飯盒炊さんなどの野外活動等を協力して行います。
自分たちで考えたオリジナル「秘密基地」を作るなど、各学年ごとのテーマに基づき児童・生徒自身が企画した「アドベンチャー」に取り組みます。4年生・6年生(3泊4日)
4年生は「山」6年生は「海」
での自然体験をします。
自ら「仮説」を立て、現地で「検証」し、探究する手法を学びます8年生(日程は生徒自身が決めます)
生徒自身のそれぞれの「探究」テーマを深める旅です
行き先、日程、内容、費用、手続き…etc
全て生徒自身が自主企画します
つまり…
一言でわかりやすく言うならば、
「1年生から8年生まで、年1回『修学旅行』のようなものがある」
みたいなカンジですかね~
ただ、1点
フツーの学校の「野外活動」や「修学旅行」とは全く異なる点があるのです。
それは…
「子どもたち自身が活動の主体」
ということ
公立小学校でも宿泊体験はあります。
息子が通っていた川口市の小学校では、5年生で「大貫海浜学園校外学習」(臨海学校)、6年生で「修学旅行」があります。
しかし、行き先も内容も毎年ほぼ決まっています。
どこへ行き何をするか既に「レール」が敷かれていて、子どもたちはそこに乗っかるだけです
もちろん、下調べなどの「事前学習」をし「目的意識」を持って出かけるように仕向けられますが、実際は「連れられて」行っている感じです。
子どもたちは自らの興味・関心に基づいて活動すると言うよりは…
「ハイ、今度はココへ行ってコレ見ます」
「ハイ、次はコレしてください」
…みたいなカンジ
子どもたちが「主体」ではありません。
一方、開智では…
たとえて言うならば、公立中学の「修学旅行」が、8年生の「フィールドワーク」に当たると言っても良いでしょう。
どこへどのように行って、現地で何をするか
どこに泊まって、交通費を含め費用はどれくらいかかるか
もちろん、先生たちのアドバイスを受けながら、ではありますが、全部生徒たち自身がプランニングするのです
「修学旅行」を自分たちで企画・実行するって
私たち親世代の子ども時代には、絶対にありえない発想ですよね
「子どもたちに任せる」
これは、先生方にとって一見、楽なように見えますが、実はとても大変なのです。
でも、それを子どもたちにさせちゃう
それが開智なのです
ちなみに、ウチの「旅人」は、例の如く自主企画の「旅」ならお手のモノ
最短コース、最安コースを見つけ、ちょっと上乗せして費用を請求し、実際はうまくやりくりしてピンはねするのが実にウマイ
「学力」はイマイチでも、そういう「能力」には長けている