紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

探し物はなんですか?

2009-02-04 11:41:57 | おでかけ
 プラットホームの話の前に、レストラン東洋亭にて、となりのテーブルでおしゃべりしていたおばさま方の会話について。

 隣と言っても背を向けた状態なので、様子はわからないが、途絶える事のない年配な感じの女性二名様の会話は、流れるように耳に入ってくる。取り立ててどうということもない、愚痴やうわさ話の、よくありがちな雑談である。どちらかといえば退屈な話題が果てしなく続くかと思われたのに、突如ちょっと笑ってしまう場面があり、Kちゃんが怪訝な顔をしたので、「後でね」と彼女らが席を立ち去るのを待つ。

 あのね、後ろでおばさんたちがしゃべってはったやろ? それでひとりが、「うちのおじいさん(お舅さん?)が、毎日、あれがない、これがない、って大変やの」って言わはって。

 うなずくKちゃん。

 昨日も朝から「わしの懐中時計がない!」って言ってはって! 「懐中時計」やで! いつの時代やっていうもんやんか? 

 にやりとするKちゃん。 

「えらい懐かしい響きやな。久しぶりに聞いたわ、懐中時計って」
「そやろ!」
「そやけど、懐中時計って、どんなん?」
笑いのキモがだいなしやん!!

「手のひらに乗る感じの大きさで、背広の内ャPットに入れて、鎖のついている丸い時計や!」
 怪盗ルパンが持っていそうな、というのも通じないだろうし、身もふたもないビジュアル説明をする。そういえばルパンは片眼鏡(モノクル)っていうのも持っていたっけ。その辺の小物使いも、さすがにおしゃれなフランス人らしい。

 しかし高齢者が懐中時計なんていう不便なものを持ち歩くのはどうかと。いかにも高価なものっぽいのに、あまりにも失くしやすそうなモノじゃありませんか。貴重な人生の残りの時間を、探し物で費やすなんてもったいない。と、探し物で一日の貴重な時間を費やしまくっている私はしみじみ思う。

 探し物をしなくていい生活をするには、やっぱりコンパクトな生活をするのに限るなぁ。年をとったら徐々に持ち物を減らす方向に向かいたいものである。まずは「物欲」から減らしていかないとね。