花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ヤマセをキャッチ!

2014年06月16日 | 研究
これを見てください。
この時期の種差海岸の典型的な風景です。
ヤマセによる低温多湿の風が霧を伴って
太平洋から松林に入り込んでいるのがわかります。
チームは種差海岸と名農の2ヶ所に温湿度のデータロガーを設置しました。
先日、コンピュータを使ってデータを回収したところ、
とても興味深い数値が出てきました。
なんと名農のある南部町よりも種差海岸は気温で3.2℃も低いのです!
特に5月~6月上旬の平均気温はなんと15℃以下でした。
逆に湿度は20%以上も高く、梅雨時期でもあり平均で80%を越しています。
内陸では考えられない低温多湿です。
まさにデータロガーがヤマセをキャッチしていました。
サクラソウは虫媒花で代表的な授粉者(ポリネーター)は
ご存知マルハナバチです。
マルハナバチは比較的低温多湿でも活動できるといわれますが
それでも気温15℃以上、湿度で70%以下の環境が必要だといわれています。
種差海岸の結実率が低いのは低温多湿により
マルハナバチが活動できる快適環境の期間が短いのも原因と思われます。
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気象観測チーム、無事お宝回収!

2014年06月16日 | 研究
ご存知、種差海岸です.
チームは今年4月、ここにあるものを取り付けていました。
それはボダン電池と同じ大きさの超小型データロガー。
温度だけでなく湿度も自動的に測定記録する優れものです。
種差海岸の気象データなら気象庁で測定しているはずと思ったのですが
問い合わせると海岸では測定していないとのこと1
それではしかたありません。
気象なら名農にまかせておけとばかり昨年から自分たちで観測しているのです。
先日、種差海岸でこのように無事データロガーを回収しました。
この中には2ヶ月以上もの貴重なお宝データが記録されているはず。
まるで宇宙探査機イトカワを回収するかのようにワクワクしています。
この日はヤマセによる霧のため、
だまっていても衣服が湿気ってくるほどの天気。
まるで風呂に入っているかのようでした。
5月後半からヤマセが毎日のように吹く種差海岸。
果たしてどんな環境が見えてくるのでしょうか?
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