花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

ジニア

2014年06月18日 | 研究
これはチームの2年生が取り組んでいる研究。
植物の名前はジニアといいます。
聞いたことがないという人も「百日草」という和名は
ご存知だと思います。
担当する女子は、光の波長によって
茎を伸ばせないものかと研究しています。
左側のジニアだけが、何だか茎が
伸びてきたように思えませんか?
これからが楽しみです。
さて写真のバックにしている黒いボード。
これは今春、異動された先生が使われていたもの。
今はチームが使わせていただいています。
来週行われる農業クラブの県大会では
そんな懐かしい先生方がやってきます。
農業クラブ県大会の準備に当たっている名農生には
そんな懐かしい先生方にあえるのを楽しみにしています。
コメント

希望のタネ

2014年06月18日 | 研究
サクラソウの授粉者であるマルハナバチは使い古したネズミの巣穴に巣を作ります。
秋に交尾した女王バチは土の中で越冬しますが、春先に栄養を求めて飛び出します。
しかし春早く咲いている植物はサクラソウしかありません。
それを知っているサクラソウは、この女王ハチの口の形に合わせて花の形を進化させました。
まさにマルハナバチとサクラソウは一心同体で生きてきたのです。
しかし自生地周辺に道路ができたり、景観を良くするために木を植えたりしている今、
サクラソウにとってもマルハナバチにとっても住みにくい環境に変わってきました。
特に草原が林になるとマルハナバチはすぐ生息場所を変えることがわかっています。
これでは種子繁殖などできるはずがありません。
小学校5年生の国語の教科書のために東京大学の鷲谷先生が書かれた
「サクラソウとトラマルハナバチ」は、まさにこの関係を子供たちに教えています。
自生地の長期的存続を図るにはクローンではなく種子繁殖が不可欠です。
しかし種差海岸は国立公園のため他地区から遺伝子を導入できません。
そこでチームはたくさんの保全生態学の専門家のアドバイスを受けて
自生地内のクローンを活用して種子繁殖を促す実験を行っています。
つまりハチが行う作業を人が代わりに行うのです!
もちろん自然に影響を与えないよう授粉株数は自然変動内に留めています。
結実した種子はその成果。ある日、サクラソウが寿命になり姿を消しても
この種子で増えたサクラソウだけは自生地に残るはず。
これはサクラソウの未来につながる希望のタネなのです。
コメント