ここにあるのは妙丹柿のスライス。
妙丹柿はその昔、南部の殿様が福島から持ち帰ったといわれる
地域特産の柿です。でも渋柿なのでもっぱら利用は干し柿。
今年もニュースで干し柿作りが南部町の秋の風物詩として紹介されていました。
実は2代目TEAM FLORA PHOTONICSは紫外線による渋抜き法を考案。
すると地元の企業から技術を使わせてほしいとの依頼がきます。
しかし紫外線では色が黒くなることから、1ヶ月ほど時間をいただき
園芸科学科最後のFLORAが新たに真空パックによる渋抜き法を開発し
技術を提供します。確かささやかな記者会見を開いた覚えがあります。
さっそく地元企業は、この渋抜き法を元に新しい柿のお菓子を開発。
今は東北各地の新幹線の駅、十和田湖、
さらに南部町のふるさと返礼品にも採択されています。
そんなTEAM FLORA PHOTONICSは2018年をもって解散しますが
最終年に妙丹柿をパウダーにして和菓子に使うアイデアを提案します。
文化祭で試食していただいたところ、柿の風味と和三盆のような
優しい甘さが大好評。たくさんの方から市販化を望まれますが、
残念ながら解散となり、研究は長い間眠ることになります。
ところが2023年4月、生物生産科に食農研究班が新設。
最初の研究としてFLORAは、この柿研究のノウハウと機材を提供しました。
これはフリーズドライ加工したもの。これならきれいな粉になります。
パウダー化はまだ試行錯誤の段階ですが、ゴールが見えてきました。
FLORAのアイデアがこのように引き継がれるのは嬉しいこと。
今年も名農のThink Tankとしてアイデアを提供したいものです。
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