トム・クランシーの米中開戦という文庫をご存じだろうか。
中国が、南シナ海・香港・マカオ・台湾を占有しようとする話だ。
この戦争の主体となるのが、サイバー攻撃だ。
なかなかに面白い。
米国大統領はこう語る。
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われわれは「起こる確率は高いが衝撃は小さいもの」だけに焦点を合わせてきた。
中国による南シナ海および台湾の奪取は「衝撃は大きいが起こる確率は低いもの」とみなされてきた。
アメリカに対するサイバー戦もまた、「衝撃は大きいが起こる確率は低いもの」と考えられていた。
この数年、われわれはそうした領域にも目を向けなければいけなかったのに、そうしなかったのだ。
そしていま、その二つが同時に起こっている。
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今、世界は大きく変わろうとしている。
短絡的な措置ではなく、あらゆるオプションを想定した戦略が必要だろう。
そういう柔軟な対応が、今の日米の政府にあるのだろうか。