男は、不思議な光景を見ていた。
湖底に複数の穴が開いている。
そこから、直径3cmほどの泡が噴出している。
間隔は5分くらいだろうか。
ボコッ、ボコッ、という感じだ。
ここは、深さ80mほど場所だ。
何のガスなのだろうか。
おそらくメタンガスのような気がするが、確かではない。
比較的新しく形成された穴のようだ。
周辺に目をやると、バクテリアの的が見れる。
カメラのレンズを近づける。
何だろうか。
小さな生物が、穴の周辺にたくさん浮遊している。
ミジンコのような気がするが、違うかもしれない。
アナンデールヨコエビの幼生かもしれない。
神秘な世界がここにはある。