前回の「清水門」から「牛ヶ淵」を廻って「旧九段会館」を過ぎ、地下鉄九段下駅を左に曲がると、左手の上り坂の「土橋」の上に重要文化財の「田安門」が見えます。
この門は人の出入りが多く、とくに春の桜の時期には、北の丸内の「武道館」での大学の入学式や会社の入社式などが毎日のようにあり、その他、コンサートやなにかで、昼間、人が写らないように撮るのはちょっと難しいですね!
桜の時期に、ここから右側の「千鳥ヶ淵」を見ると
大勢花見に来るのが分かります。で、左側の「牛ヶ淵」は
こちらも、なかなかの景色ですよ!
では「高麗門」をくぐってみましょう。
くぐってからの高麗門です。
桝形の中はゆったりと広く、徳川家 御三卿の「田安家」の余裕を感じます。
桝形内の石垣は、各大名の普請が今でも分かります。
石垣の所々に、石を運んだ大名の印しが彫ってあるのが残っているのです。
桝形の奥から見たところです。
桝形から櫓門をくぐって「北の丸」に入って見た櫓門です。
この櫓門の石垣の右側を入っていくと、上に登っていく石段があり、上には「昭和天皇御野立所」の記念碑と祠があります。
恐る恐る入っていくと、
・・・との事で、
この奥に
この石碑が建っていました。
ここからは、桝形を見渡せるようになっています。
上から見ると、まさに「桝形」でした。
前回、清水門の櫓が保管してあったと書きましたが、この田安門の渡櫓も、破損して撤去されていたものを修理して復元したもので、江戸時代の江戸城完成当時の部材のままの櫓を修復して組みたてた、貴重な櫓でありました。
ただの通路のように、大勢の人達が毎日普通に通っているこの門が、江戸城のなかでも現存する最も貴重な、江戸時代を代表・象徴する(国宝でもおかしくない)門だというのが奇妙な事実としてクーには思えてきて、江戸城がまた面白く感じられてしまうのでした。
つづく