12月8日に日本を飛び立ち、中国大連へ
今回は久しぶりに同じ都市での1週間近い海外滞在だ…
大連は遼東半島に位置し、日本の仙台と緯度的には近いものがある…そして、日露戦争の激戦地である旅順もこの近郊に存在する
地理的には北に位置する不凍港としての戦略的価値から1898年には、ロシアの租借地となり、貿易拠点としての都市づくりが始まっている
また満州国時代、大連は北の玄関口として大きく発展した経緯も綴る
このような背景からも日本にはゆかりが深い場所であり、経済特区には多くの日本企業が進出しているのが今日の大連でもある
ちなみに700万人近くが住む大連の人口は北海道よりも多い…
今…アジアを巡る日本と中国との関係が取りざたされる中、徒然なるままに、滞在を通じて新たに感じた思いを書き綴りたい…
大連と日本との温度差は約10℃のマイナス勘定
風が無ければ△10℃の差は感じないけれど、屋外に佇めば深々とする底冷えを感じるひと時…
冬を体感する中、滞在するホテルのロビーには大きなクリスマスツリーが飾られ、否応なしに年末を感じずにはいられない
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そんな大連で、郊外の漁港に足を向けると、ゆっくりとした時間が流れる漁村の風景がある
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中国に来ると僕は何故か「無錫旅情」のメロディーが脳裏にリフレインするけれど、当然昔ながらのジャンクなんて浮かんでいないし、同行した若者に絵をかいて聞いても、ピントは来ない様子
いずれにせよ、人民服で大量の自転車が走っていたカラー映像など、大昔と言う印象を得るのが今の中国だ
とは言え、西アフリカはじめ途上国を渡り歩いた自分も、漁港のトイレだけは筆舌に尽くしがたいものだったのも事実…
そんなギャップを抱えながらも、漁師さんの笑顔から漁村の人情味が伝わってくる空間が、ココにある
そんな漁港のシーケンス…
小ぶりの漁船で水揚げされた小ぶりの蛸
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一見すると、ハゼのような魚
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シャコもバケツ一杯
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近場はあまり獲れないとも言われ、漁師さんも遠くへ足を延ばし始めているのが現状らしい
ここから俯瞰してこの問題を考えてみたい…
資源の奪い合いが国際問題に直結するが、一言で資源と言っても、エネルギーもあれば食料などもある
ここで食料資源に注目すれば、随分前に西アフリカ諸国を訪れた際、買収された政府が中国漁船に漁業権を与えたことにより、トロール船に根こそぎ漁業資源を乱獲され、沿岸で魚が取れなくなったと現地の漁師さんが嘆いていた話を思い出した
そして現在、 尖閣諸島をはじめとした排他的経済水域への中国漁船の侵入…日本の北の海域では中国漁船による秋刀魚の乱獲…
14億人ともいわれる本土の中国人を食べさせるための漁業資源は、国の内外を問わず沿岸部で枯渇している現実…
そんな思いを巡らした瞬間、10年前の記憶と「今」が一つの線として結びついた…
中国を悪く言うのはたやすいが、「人」を食べさせると言う意味で各国とも、 サステナブル・・・持続可能な漁業 此れこそが国際社会が解決していかなければいけない最も重要な課題であると痛感する思いに駆られた
国際問題の火種の一つは…漁業資源
これを技術で解決し、より良い世界を築いていく事が技術者の使命とすれば、一つの解決策が「養殖漁業」ではないだろうか?
ハイテクを駆使した「次世代養殖技術」の開発…
ITを駆使し、ビックデータを活用した緻密かつ的確な漁業収穫管理…
実際、通信関係業種がITブイを養殖水面に設置し、海域データの緻密な収集も行っているし、水中カメラを用いた画像解析による養殖魚のサイズ判断による的確な出荷時期の提示システムや、ドローンによる水域監視、環境データから導き出された的確な時間による自動給餌、バイオ技術による安全かつ水域が汚れないエサの開発や、沖合で波の影響を受けない潜水生簀などなどは、各々既知の技術として存在し活用されている
また、環境問題に目を移せば、マングローブ伐採などの養殖場整備による環境破壊の回避の為の、牧草地での放牧をイメージした天然養殖と言う選択肢もある筈だ
確かに、養殖は天然に劣ると言うのは、すり込まれた常識として万国問わず存在するが、近大マグロの成功事例もあることから、決して諦めずに養殖で天然以上の品質を作れることが目指すべき星だろう
今後、次世代養殖技術が更に進化し大きなビジネスになることを期待するし、世界がこの技術を共有し、協力することで更に発展させていけば、技術を通じた平和な世界の構築への一歩となることを、切に願ってやまない
そんな事を思いながら、岸壁に目をやると、サッカーボールが1個転がっている…
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よく見れば、一匹の猫
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この模様は決して人が書き加えたものではないから、全くの驚きだ
岸壁にあるコークス窯の大鍋ではお母さん達が食事の準備
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鍋の中では美味しそうな腸詰が煮込まれている…
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船に乗せてもらって北風が吹きすさぶ港を出れば…
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沖合から眺める大連の景色
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市内へ向かう道路で出会った満載のトラック
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この風景は、途上国でよく見る風景だけれど、このあと市内に入るとそのギャップの大きさに驚くことになる…
入居者が少なくがらんとしている郊外にあるマンション
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土地は国の物だが、マンションは個人所有…中々理解が難しい
食堂の一コマ… メニュー選びは写真室に通されてウエイトレスさんの説明を聞きながら選択
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魚は水槽から選択するのも楽しからずや…
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頼んだスイーツも中々お洒落な彩を醸し出している
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ホテルの部屋からの景色…
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なにやらビルの向こうにUFOが…
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こんなモニュメントを作るのも中々洒落ている
郊外とギャップも大きい中心部のシーケンス
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造花のチューリップに囲まれた芸術作品の日本語説明文が意味不明な事になっているのは御愛嬌
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高級クルーザーが佇むマリーナ
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市内を動き回ってから、沈む夕日を見ながらドライブの一時…
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海沿いに歩けば、イタリアのベニスを模して造られた一角が現れる…
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運河もあり、夏場はゴンドラも浮かんでいるそうだ…
そして、大連には近々京都の町を再現した一角も作られると言う
日本のバブルの頃を彷彿させる、活気みなぎる大連市街の夜景
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同じ大連の中にあっても、郊外と中心部では大きなギャップがあるのは事実だ
香港のニュースが流れれば直ぐにブラックアウトするホテルのTVも「今」の中国を表す風物詩
都合の悪い情報はコントロールすると言う政府の姿勢だろうが、将来この部分がオープンになっても成長を続けることが出来れば、中国は真の大国となってい行くだろう…
はたして、それが出来るか?
目を見張る雄大な建築物… 斜に構え、張り子の虎と言うのは容易いが、これを作るエネルギーは今の日本にあるか?
目を輝かせ質問してくる好奇心旺盛な中国の若者達のエネルギーは、「人」と言う最も大切な資産がここにあることを痛感する
振り返って、今の日本はどうだろうか?
我々も身を律する必要があることを強く感じた大連の1週間だった
You must be the change you want to see in the world.
今回は久しぶりに同じ都市での1週間近い海外滞在だ…
大連は遼東半島に位置し、日本の仙台と緯度的には近いものがある…そして、日露戦争の激戦地である旅順もこの近郊に存在する
地理的には北に位置する不凍港としての戦略的価値から1898年には、ロシアの租借地となり、貿易拠点としての都市づくりが始まっている
また満州国時代、大連は北の玄関口として大きく発展した経緯も綴る
このような背景からも日本にはゆかりが深い場所であり、経済特区には多くの日本企業が進出しているのが今日の大連でもある
ちなみに700万人近くが住む大連の人口は北海道よりも多い…
今…アジアを巡る日本と中国との関係が取りざたされる中、徒然なるままに、滞在を通じて新たに感じた思いを書き綴りたい…
大連と日本との温度差は約10℃のマイナス勘定
風が無ければ△10℃の差は感じないけれど、屋外に佇めば深々とする底冷えを感じるひと時…
冬を体感する中、滞在するホテルのロビーには大きなクリスマスツリーが飾られ、否応なしに年末を感じずにはいられない
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そんな大連で、郊外の漁港に足を向けると、ゆっくりとした時間が流れる漁村の風景がある
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いずれにせよ、人民服で大量の自転車が走っていたカラー映像など、大昔と言う印象を得るのが今の中国だ
とは言え、西アフリカはじめ途上国を渡り歩いた自分も、漁港のトイレだけは筆舌に尽くしがたいものだったのも事実…
そんなギャップを抱えながらも、漁師さんの笑顔から漁村の人情味が伝わってくる空間が、ココにある
そんな漁港のシーケンス…
小ぶりの漁船で水揚げされた小ぶりの蛸
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一見すると、ハゼのような魚
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シャコもバケツ一杯
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近場はあまり獲れないとも言われ、漁師さんも遠くへ足を延ばし始めているのが現状らしい
ここから俯瞰してこの問題を考えてみたい…
資源の奪い合いが国際問題に直結するが、一言で資源と言っても、エネルギーもあれば食料などもある
ここで食料資源に注目すれば、随分前に西アフリカ諸国を訪れた際、買収された政府が中国漁船に漁業権を与えたことにより、トロール船に根こそぎ漁業資源を乱獲され、沿岸で魚が取れなくなったと現地の漁師さんが嘆いていた話を思い出した
そして現在、 尖閣諸島をはじめとした排他的経済水域への中国漁船の侵入…日本の北の海域では中国漁船による秋刀魚の乱獲…
14億人ともいわれる本土の中国人を食べさせるための漁業資源は、国の内外を問わず沿岸部で枯渇している現実…
そんな思いを巡らした瞬間、10年前の記憶と「今」が一つの線として結びついた…
中国を悪く言うのはたやすいが、「人」を食べさせると言う意味で各国とも、 サステナブル・・・持続可能な漁業 此れこそが国際社会が解決していかなければいけない最も重要な課題であると痛感する思いに駆られた
国際問題の火種の一つは…漁業資源
これを技術で解決し、より良い世界を築いていく事が技術者の使命とすれば、一つの解決策が「養殖漁業」ではないだろうか?
ハイテクを駆使した「次世代養殖技術」の開発…
ITを駆使し、ビックデータを活用した緻密かつ的確な漁業収穫管理…
実際、通信関係業種がITブイを養殖水面に設置し、海域データの緻密な収集も行っているし、水中カメラを用いた画像解析による養殖魚のサイズ判断による的確な出荷時期の提示システムや、ドローンによる水域監視、環境データから導き出された的確な時間による自動給餌、バイオ技術による安全かつ水域が汚れないエサの開発や、沖合で波の影響を受けない潜水生簀などなどは、各々既知の技術として存在し活用されている
また、環境問題に目を移せば、マングローブ伐採などの養殖場整備による環境破壊の回避の為の、牧草地での放牧をイメージした天然養殖と言う選択肢もある筈だ
確かに、養殖は天然に劣ると言うのは、すり込まれた常識として万国問わず存在するが、近大マグロの成功事例もあることから、決して諦めずに養殖で天然以上の品質を作れることが目指すべき星だろう
今後、次世代養殖技術が更に進化し大きなビジネスになることを期待するし、世界がこの技術を共有し、協力することで更に発展させていけば、技術を通じた平和な世界の構築への一歩となることを、切に願ってやまない
そんな事を思いながら、岸壁に目をやると、サッカーボールが1個転がっている…
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よく見れば、一匹の猫
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この模様は決して人が書き加えたものではないから、全くの驚きだ
岸壁にあるコークス窯の大鍋ではお母さん達が食事の準備
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鍋の中では美味しそうな腸詰が煮込まれている…
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船に乗せてもらって北風が吹きすさぶ港を出れば…
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沖合から眺める大連の景色
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市内へ向かう道路で出会った満載のトラック
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土地は国の物だが、マンションは個人所有…中々理解が難しい
食堂の一コマ… メニュー選びは写真室に通されてウエイトレスさんの説明を聞きながら選択
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魚は水槽から選択するのも楽しからずや…
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頼んだスイーツも中々お洒落な彩を醸し出している
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ホテルの部屋からの景色…
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こんなモニュメントを作るのも中々洒落ている
郊外とギャップも大きい中心部のシーケンス
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高級クルーザーが佇むマリーナ
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運河もあり、夏場はゴンドラも浮かんでいるそうだ…
そして、大連には近々京都の町を再現した一角も作られると言う
日本のバブルの頃を彷彿させる、活気みなぎる大連市街の夜景
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同じ大連の中にあっても、郊外と中心部では大きなギャップがあるのは事実だ
香港のニュースが流れれば直ぐにブラックアウトするホテルのTVも「今」の中国を表す風物詩
都合の悪い情報はコントロールすると言う政府の姿勢だろうが、将来この部分がオープンになっても成長を続けることが出来れば、中国は真の大国となってい行くだろう…
はたして、それが出来るか?
目を見張る雄大な建築物… 斜に構え、張り子の虎と言うのは容易いが、これを作るエネルギーは今の日本にあるか?
目を輝かせ質問してくる好奇心旺盛な中国の若者達のエネルギーは、「人」と言う最も大切な資産がここにあることを痛感する
振り返って、今の日本はどうだろうか?
我々も身を律する必要があることを強く感じた大連の1週間だった
You must be the change you want to see in the world.