ともちの小さなGLOBE

人生は一期一会のLong and winding road。小さな地球儀をめぐる日々をブログにしました。

金澤翔子さんの書展へ

2021-09-24 22:01:31 | 日常
今日は午後から、龍雲寺さんで9月23日から10月3日まで開催されている金澤翔子さんの書展を訪れました

ダウン症の書家である翔子さんの書は、躍動感溢れ、見る者を魅了してやまない素晴らしい作品ばかり…
いつも龍雲寺さんを訪れて、奉納された世界一大きな般若心経を含めた数点の作品を見ていたけれど、これほどたくさんの作品に出合うことな中々ないだろうなぁ…
そんな感動の余韻に浸ったまま、ファインダーでとらえた展示されていた全ての作品を、翔子さんの師匠である柳田先生の解説と共に、ここに残してみます












この一如の文字は素晴らしい…






























龍雲寺さんの中庭にある滝を望んで…

茶室から望むと趣も変わります





いつもは地獄極楽絵図が展示されている回廊には、素敵なメッセージと共に以前、書展を訪れた方々のリクエストの書が飾られています



















世界一大きな般若心経


常設されている3作品




告知は無かったけれど、会場で金澤翔子さんに御会い出来て会心の記念撮影(翔子さんから頂いた絵葉書を手に)

子供のような無邪気な笑顔に、心洗われる瞬間…無意識に子供達との写真のように膝をかがめて同じ背丈に近付いてファインダーに収まりました
邪念の無い心…菩薩様との出会いです

TVクルーに取材を受ける金澤さん親子


翔子さんの天真爛漫 無邪気な心は ここにいる全員が暖かい空気に包まれて笑顔になりました…
彼女が作り出す慈愛に満ちた素晴らしい空間です











「月光」…素晴らしい作品



























作品展の終わりに、金澤翔子さんに書いて欲しい書のリクエストを添える封書が…
暫し佇み考えて脳裏に浮かんだ言葉を書きしたためました…
【遍界不曾蔵】(へんかいかつてかくさず)

龍雲寺さんに展示されている金澤翔子さん以外の書の数々…
翔子さんの御師匠さんに当たる柳田先生の書





綺麗な楷書で書かれた作品の数々

柳田先生以外にも素敵な作品が…



素晴らしい書に囲まれた龍雲寺さんの空間です

書展を堪能してから、龍雲寺さんを散策

素敵な御庭です




お寺の裏山から望む佐鳴湖の景観



入野御所跡…


色即是空 空即是色… 諸行無常

歴史を感じるひとときです

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子供達と春野巡り

2021-09-20 22:03:37 | サイクリング
孫と友人の子供たちを連れて春野をサイクリング

不動川の畔に車を停めて

ここから漕ぎ出して、春野の大天狗を目指します

途中の吊り橋を渡って草むらの小路を冒険



道路に落ちていた栗を見つけて大はしゃぎで、栗拾い開始


やっと到着した、春野の大天狗

不動川の畔から来たとは言え、こんな山の中に幼稚園児がサイクリングしてきた様子に、見ず知らずのオジサンもビックリして声を掛けてくる有様

天狗広場の近くには白井鐵三記念館が…

宝塚のレビュー王として知られる、白井鐵三さんは春野町の出身

早速、記念館を散策…
往時を偲ぶ白井さんのディスク


壁に貼られた戦前からのポスターの数々




「すみれの花~咲く頃~🎶」は宝塚歌劇団のテーマソング



宝塚歌劇団と白井鐵三さんの歩み



若い頃の八千草薫さん



天狗広場を後に、くまの親子までペダルを進めて一休み

不動川の河川敷で遊ぶ子供達


不動川に架かる橋の上に集まって記念撮影

暑さの中にも秋の気配を感じる日差しと、乾いたそよ風の1日を満喫です💓


家に戻って、マッタリする間もなく、そのままオープンしたばかりのクシタニ商店へ
こちらの店内は、昭和の店舗も内部に再現した素晴らしい空間





バイク好きには堪らない場所です



いやぁ~動き回って世話も焼けたけど最高に楽しい1日だったねぇ

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「わたしだけのアイリス」

2021-09-19 21:43:15 | 日常
源孝志さんの「わたしだけのアイリス」を読み終えた。

彼の作品「グレースの履歴」に触発されて読んだ訳だが、物語で切り取られたモノクロームの風景が極彩色を放って脳裏に焼き付いて行く緻密かつ臨場感溢れる作風に没入して、一気に読み進んでしまった…

つい先日のように感じていた2016年4月の熊本地震もリアルに物語に描写され、あの時の感覚が押し寄せて来た。
思えば、あの日も天草出張の帰り、普段は熊本で一泊する筈が、博多で宿泊することとして、熊本駅で新幹線を乗り換え、到着した博多の中州で拉麺を啜っている時に大きな揺れが襲ってきたことが昨日のことのように思い出される…
そして、僕が仕事で何度も訪れた天草がメインの舞台となっており、天草の情景描写に感慨もひとしおだった。

久しぶりに、素晴らしい余韻に浸った読後感…
絶対に映像化して欲しい作品です。
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ソニー再生 の読後感

2021-09-11 12:54:41 | 日常
平井一夫さんの「ソニー再生」を読み終えた。
Steve Jobs 1と2を読み終えたタイミングで、この本を凄く読みたくなったのは、「本を読むのはタイミングが大切」だと思ったからで、まさにその予想は的中し、良い刺激を受けることが出来た。


市場調査ばかりして製品を出すのではなく、自ら市場を作り出す…「マーケットクリエーション」の信念…
もし、ヘンリーフォードが車を世に出す時に、市場調査をしたならば、お客様のニーズは「もっと足が速い馬」だっただろう…
そして、お客様の声を無視するのではなく、お客様の期待値を圧倒的に超える「感動」を創り出せとしたSONYのDNAが、強いSONYを復活させる力だったと思う。

また、本書を通じて平井さんの半生を振り返った時、物凄く感じることは、人は縁により生かされていると言う事実。
そして、良い縁を繫ぐのが「素晴らしい世界を創ろう、お客様の為、社会の為」とする純粋な利他の【志し】であって、この意識を持つことで、周囲との「良い調和」が生まれ、平井さんの成功に繋がったと感じた次第。
確かに、平井さんは幼少期の頃から海外で生活し日本とは違った教育体系で情緒を育まれてきたとはいえ、英語脳であったことが成功に繋がったとは単純には考えるべきではないと思う。
英語が出来ることは本人の助けにはなったかもしれないが、そんな人間はどこにでも居る。しかし、最も大切なのは人間力でありセンスに他ならない。
このセンスが周囲との良い調和を生み良縁を紡ぐことが出来たのではないかと感じた。

一方、人員削減と言う、経営者として最も苦しい決断をする場面は、当事者でないと理解できない事態だが、逃げずに行ったことは自身の【志し】に沿った、ぶれない行動だったのかと心中察した次第…

また、本書を読んで、プレーステーションの父と言われる久夛良木さんは、Steve Jobs に非常に似たセンスを持った方だと強く感じた。
SONY・東芝・IBMの3社連合で開発された次世代半導体「Cell」の圧倒的な能力を、まずプレイステーション3につぎ込み、テレビや家電に広げていくデジタルシフトを実現する戦略は、凄い野心的アイデアだったと思うし、個人的には絶対に実現して欲しかった。
これは、Steve Jobs がAppleで取った、ハードウエアとソフトウエアをエンドツーエンドで統合する垂直モデルの世界であり、シームレスでシンプルなユーザー体験を目指す、クローズドな統合システムの実現に他ならない…
パソコン以上にゲーム機が普及している現実を踏まえ、家庭内のデジタルハブとしてプレイステーションを機能させると言う戦略はSONY以外描けることも実現する事も出来なかったろうし、それも夢のプロセッサーであるCellがあったればこその話だ…
事実Cellの上位バージョンのプロセッサを多数組み込んだスーパーコンピュータを後にIBMが開発しスパコンの世界トップランキングを2年間に渡り獲得している。
プレイステーション3を「家庭のスーパーコンピュータ」とするビジョンを久夛良木さんは持っていた訳だが、残念なのはプレイステーションと言う世界が、ゲーム機の世界から抜け出せなかったことだ…
一方、CellがVAIOに搭載されていたらどうだったんだろうか?
傍観者としてそんな思いにも駆られた…

しかし、苦渋の決断の中、プレイステーション3はゲーム機であると定義して、その幕引きをしたのは平井さんである訳だし、日の丸半プロセッサの夢がついえたのは残念でならない…

また、本書に紹介されているように、現在SONYは全事業分社としてソニーグループ株式会社となっているが、横の繋がりはどうなのだろうか?
Appleが統合システムを維持できているのは、各部門が密接に繋がっているからに他ならない訳で、はたしてソニーグループ(株)から、シームレスなユーザー体験ができるプロダクトを生み出し続けていくことが出来るだろうかと言う、一抹の不安も感じたのも事実だ。

最後に、本書を読み終える最終ページにある「おわりに」に書かれた文章に、心温まる嬉しい一言があった…
この本から得られる報酬全てが、貧困率13.5%と言われる日本の子供たちの貧困対策に充てられることだ。
久しぶりに温かい読後感を得ることが出来た。

多くの気付きも得て、Appleとの対比も行いながら読んだ本書は、自分に対して非常に良い刺激を与えてくれた書籍だった。

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Steve Jobs 2 の読後感

2021-09-05 22:27:40 | 日常
Steve Jobs 2 を読み終えた。

Steve Jobs 1は、Steve Jobs の生まれからガレージでAppleを興し、Pixarで蘇るまでの波乱万丈の物語であって、Steve Jobs 2は、Appleに返り咲き、アップルストア、iPod、iTuneストア、iPhone、 iPad、iCloudを生み出し死に至るまでの包み隠さない、ありのままの彼の姿と、US企業におけるドロドロの吐き気がするような人事抗争も書かれており、本を読んでいる途中でAppleファンを辞めた人間もいるんじゃないかとも思えた内容…
事実、Steve Jobs 1、2は古本で格安で購入できる…
実際、僕も始めはSteve Jobs 1を読めば十分で、上述のSteve Jobs 1の読後感も手伝って、Steve Jobs 2を読むのを暫く躊躇していたし、Steve Jobs 2の半分くらいまで読み進めるうちは、読まなければよかったのかと思ったりもした…
しかし、そんな思いとは懸け離れて引きずられるように後半一気に読み進めたのは事実だ。
特にSteve Jobs 2の最後となる第41章(415項~430項)は珠玉の1章であり、ここを留める為だけでもSteve Jobs 2は絶対に購入し座右の書とすることを勧めたい。

ハードウエアとソフトウエアをエンドツーエンドで統合するのがAppleで、完璧さを阻害する外的要因を尽く排除したアップル製品はジョブスの完璧主義とデザイン思考の織り成す垂直モデルの世界であるのに比べて、マイクロソフトやグーグルのようにハードウエアとソフトウエアをオープンにした水平モデルで世界は2分されている。

ハードウエアとソフトウエアとコンテンツを統合して一貫したシステムにする力がある故に、ジョブスは全てをシンプルにしていくことが出来た訳で…「自然はシンプルさと一貫性を愛する」(ヨハネス・ケプラー:天文学者)ジョブスもまさにケプラーと同じだ…
ゆえに、統合システムを本能的に求めるジョブスは、オープン対クローズドと言う、デジタル世界を2分するラインの最前線に立ち続けた。
一方、コンピューターは自由の小箱と考えるハッカー精神はオープンなアプローチを好むし、自由の象徴であるように短絡的に思ってしまう帰来がある。
確かに、自由にハードウエアやソフトウエアを改造する、コードを共有する、オープンスタンダートでプログラムを書き、独自システムを避け、様々な機器やオペレーティングシステムで使えるコンテンツやアプリを手に入れることが出来る世界がオープンシステムである。
一方、統合システムは家電製品のようにハードウエアとソフトウエアが一体化されて改造も出来ない世界…それが目指すのはシームレスでシンプルなユーザー体験を目指している。

こう考えてみると、ホームコンピューターと様々なポータブル機器をシームレスにリンクさせるデジタルハブ戦略(iPodもiTunesストアから買ったコンテンツをダウンロードしてiTunesソフトを使って再生するシームレスなシステム)に対し、オープンなアンドロイドの場合、携帯端末やタブレットのメーカー各社が思い思いにアンドロイドを改造した結果、仕様も味付けも多数存在するようになり、全てがバラバラで一貫した動作を保証できるアプリを作ることは難しくなってしまった…
ただ、ジョブスのアプローチの問題はユーザーを喜ばせる完璧な体験を提供しようとするあまり、ユーザーに権限を渡さないことでもある。

「顧客の望むものを提供する」はマーケティングの基本かも知れないけれど、それを顧客よりも早く掴み、形としていく事を仕事として行ったのがAppleであって、その未来の顧客価値に直結するのがシームレスなユーザー体験を提供する統合システムだと思う。

そして、感情の起伏が激しいジョブスに振り回された社員は大変だったと思うが、自分の姿を写した時には共感できる部分もある…
凄いデザイナーと凄いアーティストは、先入観を振り払い俯瞰して見た世界の中で自然のシンプルさから創造物を生み出す共通項があり、そこにジョブスの生み出したプロダクトが実在している…
確かにジョブスは不世出の天才だったことを実感する。
返す返すも彼の早すぎる死は残念でならない…9カ月も開けずに直ぐに手術出来ていたら…
「たら、れば」は言いたくはないが、彼の死はもっと先であって欲しかった。

また、AppleがiPodを出す時に、全ての必要な資源を持っていたSONYが何もできなかった事も残念でならない…原因は事業部制で硬直した組織になっていたからなのか、無能なCEOだからだったのか...
今度、平井一夫さんが書いた「SONY再生」を読んでみたい。

そして、Apple共同創業者であるスティーブ・ウォズニアック氏の講演会にも参加しようと思っている。

なにより、Apple製品を手に取ってじっくり動かしてみたい衝動に駆られる自分が居る。

以上、読後感の思いは尽きません。

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