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アキノギンリョウソウ・1~果実

 将棋の王将戦が始まった。魔王の異名を持つ渡辺王将(名人・棋王)に若き天才棋士の藤井竜王(棋聖・王位・叡王)が挑戦する7番勝負で第1局は大熱戦の死闘を藤井竜王が制した。最後の30分はお互い1分将棋になりどちらが優勢かというAIの評価値は振り子のように振れていた。藤井竜王の139手目で渡辺王将が投了して決着したが、投了図から少し手順を進めると渡辺王将の王が盤の中央の5五の地点で詰む“都詰め(みやこづめ)”になり更に桂馬で詰む“吊るし桂(つるしけい)”という芸術的な形で終わる。まさに後世に語り継がれるであろう名局だった。ちなみに王を盤の隅に追い込んで詰ませることを“雪隠詰め(せっちんづめ)”と言い、逃げ道が無く窮地に追い込まれるという状態を表す言葉になる。
 余談だが将棋の駒は両者が金や飛車など同じ駒を使うが、最上の駒は“王将(おうしょう)”と“玉将(ぎょくしょう)”の2種類がある。通常は上位者(後手または上手)が“王将”を用い、下位者(先手もしくは下手)が“玉将”を用いる。今回は“王将”のタイトル戦であり、タイトル保持者の渡辺王将が先手番でも後手番でも“王将”の駒を使い、挑戦者の藤井竜王は“玉将”を使う。
 さて写真は松木日向緑地の林内で見つけた「アキノギンリョウソウ(秋の銀竜草)」の果実。ツツジ科(←ギンリョウソウ科←イチヤクソウ科)シャクジョウソウ属の多年性菌従属栄養植物で自身では葉緑素を持っていない。ここでは数年前に生育しているのを見ていたが去年の夏は見つけられなかった。と言うのも夏に汗だくの半袖ハーフパンツ姿でこの薄暗い雑木林に入ると数秒後にはやぶ蚊の大群に襲われる。虫除けスプレーを塗布していても大群相手ではほとんど効果が無い。そのため立ち止まって地面をゆっくり観察できずに速足で進むことになる。今の季節は落葉樹は葉が無く日差しも地面まで届いてゆっくり探すことができる。
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ヨコハマヒザクラ・2~冬芽

 多摩森林科学園の入口付近に植栽されている「ヨコハマヒザクラ(横浜緋桜)」。バラ科サクラ属の落葉高木で、横浜市の園芸家によって作られた園芸品種でオオシマザクラとタカネザクラの交雑種であるケンロクエンクマガイ(兼六園熊谷)に更にカンヒザクラと掛け合わせたもの。昭和60年に品種登録された。横浜市内のいくつかの公園や新宿御苑でも見られるがここにあることを昨春の花の終盤に知った。冬芽の芽鱗には艶があり葉痕には可愛い顔が見える。今春の花盛りの頃に改めて見てみたい。
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