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コクラン・2~常緑

 松木日向緑地の雑木林に生育している「コクラン(黒蘭)」。ラン科クモキリソウ属の多年草で夏に20~30センチの花茎を伸ばし暗紫色の花を数個付ける。葉は常緑で冬でも見られるため他の草が枯れるこの時期に場所を確認しておくと良い。葉は地上すれすれにあり上から見ると対生のように思えるが、互生している葉が接近して付いている。
 松木日向緑地は東京都立大学南大沢キャンパスが武蔵野丘陵地を開発して作られた際に、南側に拡がる約13haの緑地を残したもの。武蔵野の面影を今に伝える貴重な樹林帯で数百種類の植物の他、ほ乳類、鳥類、昆虫などが多く生息しており、大学の教育研究フィールドとして活用されまた地域の憩いの場として提供されている。ここではキンラン、ギンラン、マヤランなどを見ているが、もっと探せばトサノクロムヨウランやクロヤツシロランなどが見つかるのではないかと思っている。やぶ蚊に襲われずマムシもいなくなる晩秋から冬に掛けてはこういう探索も必要だ。
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クサボタン・6~雄株

 奥高尾“小仏城山”付近の登山道脇で見られる「クサボタン(草牡丹)」。キンポウゲ科センニンソウ属でセンニンソウのようにつる性にならず直立する。雌雄異株で雌株にはたくさんの綿毛の果実が稔っている。一方、雄株と見られる株は果実は無いが、いくつかの果序の先端にわずかに冠毛の付いた果実が出来ている。クサボタンは雌雄異株ではあるが完全な別株にはならないようだ。種子は“粃(しいな)”かも知れない。
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