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現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

白土三平「蔵六屋敷の巻」カムイ伝所収

2019-05-17 09:02:33 | コミックス
 いろいろな不祥事(財政難、嫡子の死など)にもかかわらず、とりつぶしに合わない日置藩(この作品の舞台の架空の藩)の謎がだんだん明らかになってきます(城代家老が住む蔵六屋敷にいる亀に秘密があります)。
 一方で、主要な登場人物たちは、様々な試練に直面します。
 カムイ()は下忍である自分の将来に限界を感じて、抜け忍になるかどうか迷い始めています。
 正助(百姓)は新田開発や蚕や綿作には成功しますが、武士たちの新たな圧力(新田への年貢免除期間の短縮、藩の御用商人による蚕や綿の独占販売による買いたたき)や将来の飢餓対策に苦悩します。
 キク(商人の夢屋七兵衛と一緒に行動していた娘)は隠れキリシタンゆえに弾圧されて、刑場へ助けに来たクシロ(漁師)との恋は成就するものの、病死します。
 ゴン(正助の親友の百姓)は、跡継ぎであるがゆえに、やはり跡継ぎ娘であるアケミとの結婚を断念させられます。
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