現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還

2020-10-21 10:03:37 | 映画

 2003年公開の、トールキンの指輪物語実写版映画三部作の完結編です(他の作品については、それらの記事を参照してください)。

 ここでは、フロドがサムの助けを借りて、指輪を滅びの山で廃棄するまでの冒険を中心に、人間(魔法使いやエルフやドワーフやホビットや幽霊もいますが)と冥王サウロンの軍勢との最後の戦いを中心に描かれています。

 最終的には、指輪が廃棄されることによってサウロンは力を失い、ふたたび平和が訪れる大団円です。

 トールキンがこの作品に込めた世界観(剣と魔法の世界)も、メッセージ(平和をもたらしたのは魔法使いでも、人間でも、エルフでもなく、一番平凡な存在であるホビット(人間界で言えば、一般大衆の象徴でしょう)であること)も、存分に描かれていて、長年の原作の愛読者としては深い満足を得ました。

 さらに、児童文学者の立場で言えば、ホビットは子どもの象徴で、世界にとってかけがえのない存在であることを表しているとも言えると思います。

 この映画に対する欧米での評価も高く、アカデミー賞では史上最多タイの11部門にノミネートされて、すべて受賞しました。

 今回は、劇場公開版より長いエクステンド版(251分、三部作を合計すると11時間以上)で観たので、一層トールキンの世界を満喫できました。

 非常に長い物語で、登場人物も多いし、エピソードも複雑に絡み合っているので、原作を読んでいない人にはこんがらがるところも多いと思われます。

 そんな人たちには、この機会にトールキンの原作も読むことをおすすめします。

 長大な作品なので読みこなすのは大変ですが、他では得られない貴重な読書体験を味わうことができることをお約束します。

 

 

 

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ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔

2020-10-21 09:32:30 | 映画

 2002年公開の大長編映画「ロード・オブ・ザ・リング」の第二部です(第一部については、その記事を参照してください)。

 この部分では、ホビットのフロドとサム(それに道案内として指輪の虜になって怪物になってしまったゴラン)のモルドールへの旅と、ウルク・ハイに拐われたメリーとピピンの脱出と森の精エント族による白の魔法使いサルマンへの攻撃と、人間とエルフの連合軍とウルク・ハイの戦いを中心に描かれています。

 私の一番の関心は、森の精エント族(木の形をしています)がどのように描かれているかだったのですが、CGによってほぼ理想的な形で表現されていて感動しました。

 また、戦闘シーンも非常に迫力があって、観客を魅了したようです。

 前にも述べましたように、今回は223分の拡張版で見ました(劇場版は179分)ので、より原作に忠実に描かれていて満足しました。

 

 

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