2019年公開のイタリア映画です。
バイクで信号無視をして車にはねられて死んだ男が、天国の手違い(スムージーを飲んだ効果が計算されていなかった)で、1時間32分だけ生き返る話です。
この時間設定が作品のミソで、それをほぼリアルタイムで描いて、男に人生を振り返らせます。
しかし、浮気癖のあるさえない中年男に、振り返るべきたいした人生はなく、最後は家族(妻と娘と息子)との別れを惜しんでタイムアップです。
ラストでは、再現事故を巧みな運転で切り抜け、家族のもとに無事に帰り着きますが、彼の浮気癖は直らないようです。
人生なんて取るに足らないもの、しかしその取るに足らないものの中に幸せがあることを、この映画は主張しているのでしょう。
他のイタリア映画の記事でも書きましたが、彼らは日本人とはかなり違ったメンタリティーの持ち主のようです。