現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

チャンシルさんには福が多いね

2022-02-16 08:46:30 | 映画

 2019年公開の韓国映画です。

 支えつづけていた映画監督が急死したために、映画プロデューサーの職を失った40才の女性の話です。

 気がつけば、職だけでなく、お金も、家も、男も、子供もなく、青春は過ぎ去っていました。

 彼女と、その周辺の人々(大家さん、女優、そのフランス語の家庭教師など)との交流を、軽いコメディ・タッチで描いています。

 女優の家政婦をしながら、本当にやりたいことを探すのですが、なかなかうまくいきません。

 お決まりのように家庭教師に恋心を抱くのですが、あっさりと振られてしまいます。

 けっきょく、映画に回帰して、脚本を書きはじめるところでお話は終わります。

 この作品は監督(女性で、長く特定の監督のプロデューサーをやっていて、本作が監督としては初作品のようです)の実体験に基づいているようで、レスリー・チャン(香港の大スターで自殺しています)の幽霊が出てきたり、小津安二郎の「東京物語」の話がでたりと、かなりマニアックな映画ファン向けの作りになっています。

 こうした淡々とした日常を描く作品も、韓国映画にはあるんだなあとやや意外な感がしました。

 

 

 

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