現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

ばんひろこ「ひめおどりこそうが ゆれたよ」あける28号所収

2017-04-29 09:52:14 | 同人誌
 女の子のグループの秘密基地(神社の裏の細長い公園)をめぐる話です。
 リーダーの女の子の指令で、その時いなかった女の子の仲間外れ(ごっこ?)が始まり、メンバーは次々とその子の悪口を言わされます。
 でも、その子と仲のいい主人公だけは、なかなか悪口を言えません。
 とうとう、ひめおどりこそうの精(?)に励まされて、主人公はその子が好きなことをみんなに告白します。
 そのために、主人公はグループ内で微妙な立場に置かれます。
 しかし、ひめおどりこそうの蜜を吸う遊びをきっかけに、またみんなとつながれます。
 低学年の女の子たちの微妙な人間関係が、丹念に描かれています。
 特に、ラストでリーダーの女の子を悪者のままにしなかったことが、読み味を良くしています。 

天馬のゆめ
クリエーター情報なし
新日本出版社

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