1983年公開の日本映画です。
新宿を舞台にしたやくざ映画ですが、従来の暴力を中心とした映画ではなく、家庭を持ち、子供を持ったやくざが、その生活に疑問を持ち、足を洗おうとして苦闘する姿をリアルに描いています。
脚本を書き、主演をした金子正次は、この映画の封切り直後に胃がんのために死亡し遺作となりました。
全く無名だった金子正次が主役を演じたために、かえって映画にリアリティを持たせることに成功しています。
妻役の永島暎子、舎弟役の北公次や桜金造(当時は佐藤金造)もはまり役ですし、幼い娘役を金子の実の子どもが演じたために、やくざ映画なのに奇妙な生活感を出すことに成功しています。