しばらく釣りとは遠ざかっておりましたが、今年最後の竿収めです。場所は山中湖です。そう、ワカサギ釣りです。
青森に渓流釣りに言った知りあいによると、東北は今年芳しくなかったとのこと。震災の影響もあったのでしょう。ぜひぜひ、来年こそ回復後の「爆」を期待しましょう。
さて、今回ですが、ご覧の通りの荒天+満席という状況で状況は芳しくなかったのですが、幸いにしてワカサギ釣りの3つのパターンが経験できました。
午前中は風が強く流れも相当あって2.5号のオモリがズルズル流される状況でした(船頭の指示は2.5号でしたが3号にしました)。昼頃から風は弱まり、流れはほぼ落ち着きましたが、代わりにアタリが非常に小さくなりました。また、食いも渋くなりました。流れが緩い状況で迎えた夕マヅメはやはり、底中心でした。
まあ、この底中心のヘンな食い方は、相模湖や丹沢湖ではよくある話らしいので、すなおにきわめて紳士的に対応(笑)しました。
総括すると釣り人の状況判断が明暗を分けたと思います。強引ですが分類してみるとおおよそ3種類のパターンでした。
パターンはまとめるとこんな感じです。
1) 午前中、足の速い群れが回遊してくる。群れの中にストンと仕掛けを入れると、止めた直後にガツガツと来る。すぐに他の魚が追い食いしてくる。2点掛け、3点掛けも狙えるが、針が小さく細軸だとそれだけバラシも多くなる。今回仕掛けがフロロだったため、厳しかった。
2) 昼頃、群れがまばらになり、食いもマイペースで鈍くなる。当たるのは底針中心。中層でのバイトは皆無。アタリは吸い込むだけで居食い中心。非常に釣り辛い。
3) 夕方、アタリは底中心だが仕掛けを落とした直後に食ってくる。誘う必要なし。魚は底で待っている。
1)のパターンでは反転系のバイトでアタリと同時に合わせて正解。袖系の仕掛けが有利なようでした。3)のパターンでは吸い込み系のアタリで、走り出すまで我慢して合わせるのが正解で、キツネ系の仕掛けが有利な感じがしました。
魚は全体的に小振りで、餌はやはり可能な限り小さく切った方が掛かりが良い気がしました。
当日船宿で借りた竿はカーボンでしたが扁平穂先で、これが個人的には不満だったのですが、3)のパターンの時アタリがすごく見やすかったということが新たな発見でした。PEのラインをわずかにたるませて穂先を水平にすると、餌を吸い込んで走り出した際のプルプルというアタリがはっきり穂先に現れてとても分かりやすく楽でした。すごいぞ、扁平!という感じです。
反対にパターン1)の2尾目、3尾目のバイトが全然分からなくて、苦戦しました。トータルで見ると丸軸系のソリッド穂先の方に軍配が上がるかな、と思います。ただ、ビギナーの方にやってもらうことを考えると、扁平穂先でフカセオンリーが一番釣果も伸びて楽しいかなあと思います。宙釣りだと中オモリを使ったり、微妙なオモリ調整や糸ふけでアタリをとったりといったものが必要になってきますので。ちょっと釣り味に対するこだわりの出てきたアングラーの方だと、やっぱりソリッド穂先で超硬が面白いのではないかなあと思います。オモリも4号ぐらいがオススメです。
ふつう、釣りというと大物ほど強い竿、硬い竿が必要で、小物には柔らかい竿と思いがちなのですけど、小物釣りの場合ちょっと事情が変ってくるそうで、ベテランアングラーに言わせるとターゲットが小さくなれば小さくなるほど硬い竿、反発力の強い竿が要求されるのだそうです。タナゴ釣りなど案外硬い竿を使いますよね。
なぜかというとこれは、小物釣りの場合衝撃を吸収し魚の引きをいなすことよりも、「いかに適確に合わせるか」の方に釣りのウェートが傾いてくるからです。そうです。小物釣りだと「ラインブレイク」というのは考慮しなくて良いわけです。その代わりに、別なハードルが持ち上がってくるわけです。
いわく、魚が小さくなればなるほどアタリはすばやくなり、くわえている時間も短くなる、と。小物ほど針や糸の付いた餌に対しての違和感にも敏感になる。それはそうでしょう。また、魚の「重み」は体長の3乗に比例しますし、「水の抵抗」∝「表面積」は体長の2乗に比例しますから、単なる線形のスケールダウンよりもも小さくなるので、そのぶん「重力×加速度」の「加速度」の方を増やす工夫をしなければ適確に針を上顎に貫通させることができなくなるというわけです。
今回「ふかせ釣り」では魚が向こうを向いたタイミングで合わせを入れました。要するに、魚が餌をくわえて群れから遠ざかる方向にダッシュする、その時のダッシュ力を利用して合わせたわけです。だからちょっと送り込んだ方が掛かるわけです。相手のダッシュ力を利用できない状況では「聞き合わせをして」バタバタと暴れた瞬間に合わせをくれるわけです。やみくもに合わせを速くすればいいというわけではないわけです。
どんな釣りでも釣り人側から見て「魚が向こうを向いた瞬間に合わせを入れる」というのが基本ですよね。ようは、魚の頭が下を向いたときに合わせるのが一番掛かりやすいわけです。そういう好都合なパターンというのは実際にはほとんどないわけで、たとえば反転系のアタリにしても、これはルアーでいえばハードルアーでガツンというのと同じで、あんまりないわけです。食い上げ系のアタリの時は脅かさないようにそーっとテンションをかけ、バタバタとしてから合わせますし(これはワームの釣り方と同じ)、吸い込み系のアタリの時はぐーっと我慢して魚が走り出すのを待って合わせます。魚が吸い込んだ瞬間にビシッと合わせるのは、アタリもよく見えませんしすご腕の反射神経の持ち主でないとなかなか…これができれば最強でしょうけど…。このへんの事情は、2008年01月21日の記事中の図を見ながらイメージしてみて下さい。
さて、ここからは本日の釣りシーン回想。
こんなふうに乗船します。冬休みとあって、続々とお客さんが乗り込みます。
船室の光景。お客さんぎっしりです。
甥っ子も電動リールを器用に使いこなし(さすがゲーム世代)、たちまち第1号ヒット!
そして自分は…というと、これが、なかなか釣れません。
最終釣果は、50尾ほどでしょうか。
本日借りた電動リールです。誘い・合わせとも使いやすくて気に入ってしまいました。ただ、輪ゴムは持っていった方がいいね!
釣果はともかく楽しい一日でした。
それでは皆様よいお年を。
[釣果]約50尾(午前中30尾、午後20尾。※ベテラン勢の平均は100尾ぐらい)
[水深]12.5m
[竿]船宿オリジナル電動、硬調穂先
[ライン]PE 015号(たぶん)
[仕掛け]船宿オリジナル秋田狐2号
[餌]紅サシ
青森に渓流釣りに言った知りあいによると、東北は今年芳しくなかったとのこと。震災の影響もあったのでしょう。ぜひぜひ、来年こそ回復後の「爆」を期待しましょう。
さて、今回ですが、ご覧の通りの荒天+満席という状況で状況は芳しくなかったのですが、幸いにしてワカサギ釣りの3つのパターンが経験できました。
午前中は風が強く流れも相当あって2.5号のオモリがズルズル流される状況でした(船頭の指示は2.5号でしたが3号にしました)。昼頃から風は弱まり、流れはほぼ落ち着きましたが、代わりにアタリが非常に小さくなりました。また、食いも渋くなりました。流れが緩い状況で迎えた夕マヅメはやはり、底中心でした。
まあ、この底中心のヘンな食い方は、相模湖や丹沢湖ではよくある話らしいので、すなおにきわめて紳士的に対応(笑)しました。
総括すると釣り人の状況判断が明暗を分けたと思います。強引ですが分類してみるとおおよそ3種類のパターンでした。
パターンはまとめるとこんな感じです。
1) 午前中、足の速い群れが回遊してくる。群れの中にストンと仕掛けを入れると、止めた直後にガツガツと来る。すぐに他の魚が追い食いしてくる。2点掛け、3点掛けも狙えるが、針が小さく細軸だとそれだけバラシも多くなる。今回仕掛けがフロロだったため、厳しかった。
2) 昼頃、群れがまばらになり、食いもマイペースで鈍くなる。当たるのは底針中心。中層でのバイトは皆無。アタリは吸い込むだけで居食い中心。非常に釣り辛い。
3) 夕方、アタリは底中心だが仕掛けを落とした直後に食ってくる。誘う必要なし。魚は底で待っている。
1)のパターンでは反転系のバイトでアタリと同時に合わせて正解。袖系の仕掛けが有利なようでした。3)のパターンでは吸い込み系のアタリで、走り出すまで我慢して合わせるのが正解で、キツネ系の仕掛けが有利な感じがしました。
魚は全体的に小振りで、餌はやはり可能な限り小さく切った方が掛かりが良い気がしました。
当日船宿で借りた竿はカーボンでしたが扁平穂先で、これが個人的には不満だったのですが、3)のパターンの時アタリがすごく見やすかったということが新たな発見でした。PEのラインをわずかにたるませて穂先を水平にすると、餌を吸い込んで走り出した際のプルプルというアタリがはっきり穂先に現れてとても分かりやすく楽でした。すごいぞ、扁平!という感じです。
反対にパターン1)の2尾目、3尾目のバイトが全然分からなくて、苦戦しました。トータルで見ると丸軸系のソリッド穂先の方に軍配が上がるかな、と思います。ただ、ビギナーの方にやってもらうことを考えると、扁平穂先でフカセオンリーが一番釣果も伸びて楽しいかなあと思います。宙釣りだと中オモリを使ったり、微妙なオモリ調整や糸ふけでアタリをとったりといったものが必要になってきますので。ちょっと釣り味に対するこだわりの出てきたアングラーの方だと、やっぱりソリッド穂先で超硬が面白いのではないかなあと思います。オモリも4号ぐらいがオススメです。
ふつう、釣りというと大物ほど強い竿、硬い竿が必要で、小物には柔らかい竿と思いがちなのですけど、小物釣りの場合ちょっと事情が変ってくるそうで、ベテランアングラーに言わせるとターゲットが小さくなれば小さくなるほど硬い竿、反発力の強い竿が要求されるのだそうです。タナゴ釣りなど案外硬い竿を使いますよね。
なぜかというとこれは、小物釣りの場合衝撃を吸収し魚の引きをいなすことよりも、「いかに適確に合わせるか」の方に釣りのウェートが傾いてくるからです。そうです。小物釣りだと「ラインブレイク」というのは考慮しなくて良いわけです。その代わりに、別なハードルが持ち上がってくるわけです。
いわく、魚が小さくなればなるほどアタリはすばやくなり、くわえている時間も短くなる、と。小物ほど針や糸の付いた餌に対しての違和感にも敏感になる。それはそうでしょう。また、魚の「重み」は体長の3乗に比例しますし、「水の抵抗」∝「表面積」は体長の2乗に比例しますから、単なる線形のスケールダウンよりもも小さくなるので、そのぶん「重力×加速度」の「加速度」の方を増やす工夫をしなければ適確に針を上顎に貫通させることができなくなるというわけです。
今回「ふかせ釣り」では魚が向こうを向いたタイミングで合わせを入れました。要するに、魚が餌をくわえて群れから遠ざかる方向にダッシュする、その時のダッシュ力を利用して合わせたわけです。だからちょっと送り込んだ方が掛かるわけです。相手のダッシュ力を利用できない状況では「聞き合わせをして」バタバタと暴れた瞬間に合わせをくれるわけです。やみくもに合わせを速くすればいいというわけではないわけです。
どんな釣りでも釣り人側から見て「魚が向こうを向いた瞬間に合わせを入れる」というのが基本ですよね。ようは、魚の頭が下を向いたときに合わせるのが一番掛かりやすいわけです。そういう好都合なパターンというのは実際にはほとんどないわけで、たとえば反転系のアタリにしても、これはルアーでいえばハードルアーでガツンというのと同じで、あんまりないわけです。食い上げ系のアタリの時は脅かさないようにそーっとテンションをかけ、バタバタとしてから合わせますし(これはワームの釣り方と同じ)、吸い込み系のアタリの時はぐーっと我慢して魚が走り出すのを待って合わせます。魚が吸い込んだ瞬間にビシッと合わせるのは、アタリもよく見えませんしすご腕の反射神経の持ち主でないとなかなか…これができれば最強でしょうけど…。このへんの事情は、2008年01月21日の記事中の図を見ながらイメージしてみて下さい。
さて、ここからは本日の釣りシーン回想。
こんなふうに乗船します。冬休みとあって、続々とお客さんが乗り込みます。
船室の光景。お客さんぎっしりです。
甥っ子も電動リールを器用に使いこなし(さすがゲーム世代)、たちまち第1号ヒット!
そして自分は…というと、これが、なかなか釣れません。
最終釣果は、50尾ほどでしょうか。
本日借りた電動リールです。誘い・合わせとも使いやすくて気に入ってしまいました。ただ、輪ゴムは持っていった方がいいね!
釣果はともかく楽しい一日でした。
それでは皆様よいお年を。
[釣果]約50尾(午前中30尾、午後20尾。※ベテラン勢の平均は100尾ぐらい)
[水深]12.5m
[竿]船宿オリジナル電動、硬調穂先
[ライン]PE 015号(たぶん)
[仕掛け]船宿オリジナル秋田狐2号
[餌]紅サシ